- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県雲仙市
- 広報紙名 : 広報うんぜん 令和7年4月号
■倉子遺跡(くらこいせき)
吾妻町の横田地区基盤整備事業に伴い、発掘調査を行いました。遺跡は、吾妻中学校から南東に約1km離れた丘陵上に位置します。令和6年度の調査で、縄文時代早期(約9,000年前)の土器や落とし穴遺構などが発見されました。
落とし穴はイノシシなどの動物を捕るための狩りの方法の1つです。今回発見された落とし穴は、深さ約1mで、底の部分にはもう一段深く掘り込んだ穴がありました。おそらく、その穴には動物を仕留めるための杭が刺さっていたと考えられます。また、落とし穴遺構が発見された西側には無数の穴があり、動物を落とし穴に誘導するための柵列であった可能性も。そこには、動物が落とし穴に入るのをひたすら待つだけではなく、狙った獲物は必ず捕るという、キラリと光る縄文人の知恵と工夫が見られます。
自然と寄り添いながら生きる約9,000年前の倉子遺跡の人々の様子が伺い知れます。
問合せ:生涯学習課
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