- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県山鹿市
- 広報紙名 : 広報やまが 令和7年11月号
■高校生平和大使
~「ビリョク」だけど「ムリョク」ではない~
8月4日のふれあい人権講座で、高校生平和大使の島津陽奈(はるな)さん(九州学院高校3年)が、核廃絶および戦争体験の継承の重要性について力強く語ってくれました。
島津さんは、昨年ノルウェーのオスロで行われた、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞授賞式にも参加し、平和を希求する多くの人たちと思いに触れ、あらためて平和の大切さを実感されました。
◆=島津さんからのメッセージ=
○戦争体験の継承は大きな課題
平和賞授賞式で明らかになったことは、被爆体験、戦争体験の継承が、二度と同じあやまちを起こさせないための大きな力になるということ。つまり、継承活動の大切さということです。
しかし、日本の被爆者数は年々減り続け、また、高齢化も進んでいて平均年齢は86.1歳。今の世代は、被爆者の人たちから直接体験を聞くことができる最後の世代といわれています。
このような現実と向き合った時、戦争体験の継承は大きな課題となってきています。
○「核のタブー」について
被団協の地道な活動によって、核兵器使用は、道徳的に絶対に許されないとの力強い国際的規範が醸成され、この規範こそが「核抑止論」の対極にある「核のタブー」といえます。
今、核兵器が使われるかもしれない時だから、この「核のタブー」を全世界に訴え広めていく意義はとても大きなものがあるといえます。
◆=参加者の感想…当事者として=
・「君たちに戦争責任はない、しかし、繰り返さない責任はある。その点では、当事者なんだ」との言葉が示す通り、私たちは、今と未来に責任を持たなければならないと感じました。
・「私たちが直接被爆者の人の話を聞くことのできる最後の世代である」という言葉にハッとし、私たちが子どもたちに継承していく必要があるという責任を感じました。平和教育だけでなく、社会問題や人権問題に関して、昔の話、教科書の話、自分に関係ないと思わず、もし自分だったら、現在だったら、という視点で考えて伝えていきたいと思います。
・自分のこととして考えることが、最も大切だと思いました。自分だったら、自分の家族だったら、必ず自分事として考えられると思います。そして、考えたことを声に出して、人に伝えようと思います。高校生が声を上げる姿に感動しました。
問合せ:人権啓発課
【電話】43-1199
