- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県宇土市
- 広報紙名 : 広報うと 令和7年2月号
皆さんは、2月6日が何の日かご存じですか。
ヒントは、本市の特産品で、日本の食卓に欠かせない食品!
正解は「海苔の日」です。1966年(昭和41年)に全国海苔貝類漁業協同組合連合会によって定められました。
ではなぜ2月6日なのか。由来は古代、西暦701年に制定された日本最古の法律書である「大宝律令」の施行日までさかのぼります。その大宝律令に、海苔が租税の一つとして表記されていたという史実に基づき施行日である2月6日が「海苔の日」とされたとのことです。
海苔といえば、良質な海苔の産地として全国的に知られている有明海。その有明海に面する宇土市は、言わずとしれた海苔の産地です。
有明海産の海苔は、潮の干満差と多くの河川からミネラル豊富な栄養が流れ込む漁場で旨みが凝縮され、柔らかな口どけと豊かな香り、甘みを含んだ独特の旨みが特徴で、贈り物としても高く評価されています。
中でも、宇土半島の山々の恵みが流れ込んだ海で太陽の光を浴びた宇土産の海苔は、漆黒に輝き、磯の香りがふわりと漂います。
また、海苔は「海の緑黄色野菜」と言われるように、食物繊維、タンパク質、ビタミン、カルシウム、鉄分など、様々な栄養素を含む健康食品としても注目を浴びています。
一方で、天産物である海苔の収穫量や価格は、天候や赤潮など自然環境に大きく左右されます。今年の海苔は、高品質で1枚当たりの価格が過去最高値であったものの、収穫量は例年より少ないのだそうです。
その貴重ともいえる海苔を、先般、住吉漁協と網田漁協から市に、合わせて21,600枚もご寄贈いただきました。これは、「子どもたちに、地元でとれるおいしい海苔を食べてほしい」と両漁協が令和3年から行っておられるもので、寄贈された海苔は、市内の小中学校と幼稚園の給食で年間を通して提供しています。
風味豊かな宇土産の海苔は、他の海苔が食べられなくなるレベルのおいしさだと思います。幼少期からおいしい海苔を食べている子どもたちにとって宇土産の海苔はふるさとの味として忘れられないものとなるでしょう。
海苔の日や恵方巻など2月は海苔との縁が感じられる月です。おにぎりに巻くのもよし、手巻き寿司をするもよし。ぜひ本日の食卓に地元産の海苔を使った料理はいかがですか?
元松茂樹