- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県和水町
- 広報紙名 : 広報なごみ 2025年9月号
現在の町の取組みや直近のトピックスについて町民の皆様にお知らせする、「和水町タウンミーティング」を開催しました。
和水町タウンミーティングは旧小学校区ごとに7回開催し、まず、石原町長から町の取組みや直近のトピックスについて説明し、その後、意見交換が行われ、町に対してのご意見や、まちづくりへのアイデアなど、活発な意見交換が行われました。
いただいたご意見やアイデアは、今後のまちづくりへの参考にさせていただきます。
なお、当日参加の皆様にお渡しした資料は町ホームページに掲載しています。
■主な説明内容
○町の人口について
合併時、12,430人(平成18年3月)ほどであった人口は、現在は8,900人(令和7年7月末)となっており、今後も減少が進むと見込まれている。
また、令和6年4月に発表された民間の有識者グループの発表では、平成26年に引き続き、本町は「消滅可能性自治体」に位置付けられた。
これに伴い、町では、消滅可能性自治体からの脱却を目指し、令和6年5月に「人口減少対策プロジェクトチーム」を立ち上げ取組みを推進している。
本町では自然減、社会減が続いていたが、令和6年に「社会増」に転じている。これは、人口減少抑制のための取組みの成果が表れており、今後もさらに取組みを推進していく。
○町の財政について
令和7年度一般会計当初予算は98億4,195万円(前年度比8億5,700万円増)となっている。
これは、ふるさと納税寄附額の増加や昨今の物価高騰による物件費・維持補修費の増加が主な要因である。
令和6年度の本町へのふるさと納税寄附額は約19億円(前年度比約11・5億円増)となっている。
全国の皆様からいただいたふるさと納税の寄附を活用し、学校給食や保育料の無償化等の子育て支援に取組んでいる。
○町の主な取組みについて
令和5年7月に「子ども子育て応援宣言」を行い、子育てを全力で応援する町であることを全国に発信している。結婚、妊娠、出産、育児のそれぞれの段階で切れ目のない支援を行い、「和水町で子育てしてよかった」「和水町で育ってよかった」といえる地域づくりを行っている。
この他、移住定住、企業誘致・雇用の創出、農業振興支援、高齢者支援等、全般にわたり様々な取組みを行っている。
今後も様々な課題を分析し問題点を洗い出し、解決に向けて対策を講じるとともに、社会情勢の変化を的確につかみ、町民の皆様の声、ニーズを捉えることで、町民の皆様とともに「笑顔輝き魅力あふれる和水町」を実現していきたい。
■意見交換の主な内容
○安心安全のまちづくりについて
Q.集落内の道路で、一時停止無視の車両が多いので、対策をお願いしたい。
A.警察へ報告し、啓発看板の設置なども検討する。
Q.防災無線が聞こえない場所がある。町による一斉点検をお願いしたい。
A.戸別受信機を無償で貸与している。聞こえづらい地域は個別アンテナの設置も可能。聞こえづらい場所は担当者が個別に対応、確認を行う。
Q.PFAS(有機フッ素化合物)等による井戸水の安全性が脅かされている。井戸水利用世帯も不安。補助の増額・検査対象の拡大を求めたい。
A.令和7年度から水質検査の費用8万円のうち3万円を補助、さらに浄水器の設置に対して5万円を上限に1/2を補助する制度を創設した。また、今後、近隣住民の不安が少しでも払拭できるよう、国の暫定目標値を超過した近隣の公民館等を観測点として、町が水質検査を実施する予定。
Q.町内における防犯カメラの設置状況を知りたい。
A.役場本庁及び三加和支所、公民館、体育館などに10台ほど設置している。今後、交差点や菊水IC付近への設置も検討を行う。
Q.個人宅への防犯カメラ設置に対する補助制度はないか。高齢者宅への盗難被害が心配である。
A.公共施設への防犯カメラは既に設置している。個人宅への補助制度は今後の検討課題として情報収集を行う。
Q.高齢者支援タクシー(外出支援)事業の利用条件が細かく、利用者が増えないのではないか。
A.高齢者支援タクシーは事業利用条件(免許の有無・年金収入80万円以下など)があるが、令和6年度月額の使用上限3千円のしばりを無くし、年額(総額)3・6万円を自由に使用できるよう見直しを行っている。制度の周知を行い、利用者数も増加している。
Q.「あいのりくん」はどこまで行けるのか、特に病院通院に関して不安。
A.既存の路線バスとの連携が必要で、岩地区にお住まいの方は山鹿バスセンターまで、春富校区にお住まいの方は南関町ビッグオーク、いきいき村まで乗り入れ可能。バス廃止地域の支援強化は課題として受け止め、今後の材料とする。
Q.県道315号線(江栗地区〜平野地区)の道路脇の堆積物の除去を、県に要請できないか。
A.県に要請することは可能である。道路環境の維持、改善を働きかける。なお、町道についても通年で維持管理を行っている。
○旧菊水南小学校の活用について
Q.住民は町内企業の工場進出自体には反対していない。説明会の実施や議会対応が不十分ではないか。
A.旧菊水南小学校の跡地活用の進め方については、地域住民や議会等に都度説明してきており、問題はなかったとの認識である。今後は町が買い戻し、活用方法を再検討していくことになる。
Q.旧菊水南小学校跡地活用のこれまでの経緯と辞退に関する対応、また違約金について説明してほしい。
A.旧菊水南小学校は令和2年に売却。計画に基づき令和5年までの操業開始予定であったが、新型コロナウイルスの影響や資材費の高騰等により延期となっていた。その後、令和7年6月に業者から辞退の申出があり、現在契約解除手続き中。違約金等は契約書に基づいて協議中。
Q.旧菊水南小学校跡地に地域の拠点となるコミュニティセンターを整備してほしい。
A.町内各所の公民館・避難所機能も含めた再整備を検討している。公民館建設の補助制度もあり、支援制度拡充も検討する。
○サテライトオフィス整備、企業誘致について
Q.旧春富小学校跡地で進められているサテライトオフィス整備事業の内容について説明してほしい。
A.旧春富小学校の一部をオフィス系企業の誘致のための「サテライトオフィス施設」として整備を進めている。地場企業と誘致企業との連携による地域の稼ぐ力の向上や、女性活躍・新しい職種や働き方の創出、施設を拠点とした地域活力の創出など、地域課題の解決や地域の活性化に取り組む計画である。通信環境も万全にする。
Q.サテライトオフィス整備後、働く人に対する環境支援として弁当配達なども必要では。
A.弁当配達は需要があれば参入する事業者が出てくるなど、将来的に可能性があると思われる。
Q.フリーランスなど在宅で働ける支援をしてはどうか。女性が自宅で収入を得られる環境整備が必要である。
A.サテライトオフィスにワークスペースや育成機会を提供する仕組みも検討する。
Q.菊水IC周辺の利便性を活かして企業を誘致すべき。地価が安く交通の便も良い。
A.町としても企業誘致を進めており、民有地の活用も含めて交渉中。子育て支援と合わせて、企業進出を促進している。