くらし [人権(じんけん)]人にやさしいまちの実現に向けて

~互いの人権を尊重し、支え合うことから~

■「アンコンシャス・バイアス」について考える(2)
▽誰もが心の中に持っている「アンコンシャス・バイアス」
2月にこのコーナーで紹介した「日常生活におけるアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)」について、さらに掘り下げて考えてみたいと思います。
日頃、私たちは、初対面の人に出くわした時に「相手が何者か」を根拠もなく判断したりイメージ化したりすることがあります。これらの行為そのものは誰にでもよくあることですが、その時の思い込みや先入観が凝り固まると、自分の意思決定にゆがみが生じ、結果的に、相手に対して予断や偏見を持ってしまうことになるのです。

▽アンコンシャス・バイアスがもたらす影響とは?
では、「ゆがんだ意思決定」は、人間関係にどのような影響を与えるのでしょうか?
私たちは人と接する時、知らず知らずのうちに相手によって態度や振る舞いを変えながら無言のメッセージを伝えています。とりわけ偏見を持っている相手に対しては、たとえ言葉に出さなくても、何気ない表情や行動に自分の心が表れるものです。
そのような自らのしぐさに気付かないまま、相手に対して否定的・排他的な態度や言動をとり続けると、意図しない人間関係の悪化を招くおそれがあります。

▽アンコンシャス・バイアスに対処していくために、私たちができることは?
アンコンシャス・バイアスを減らす方法として、次の3つのポイントを紹介します。
(1)まずは自身にもバイアスがあることを認めましょう。⇒だれしもが「思い込み」を持っています。凝り固まった価値観をほぐし、心を柔軟に保つことが大切です。
(2)自分の中の「思い込み」を疑いましょう。⇒自分の口から「男は…するべきだ」といった押し付けの言葉や「普通、女性だったら…する」といった決めつけの言葉が出たら要注意です。立ち止まって自身の言動を振り返りましょう。
(3)直感ではなく事実で判断しましょう。⇒予断と偏見を生まないよう、日頃から確かな根拠と事実に基づいた判断をしていくことに心がけましょう。
([政府広報オンライン(2025.1.8)参照]

「アンコンシャス・バイアス」は決して難しいものではありません。自分を見つめ、お互いが周囲の人を温かく受け入れることで、誰もが気持ちよく活躍できる高森町にしていきましょう。

問合せ:教育委員会 地域人権教育指導員
【電話】0967-62-0227