文化 学芸員の一押し!(34)

このコーナーでは、学芸員が一押しの文化財や絵画資料などを紹介します。

■応安七年銘石造地蔵菩薩坐像
羅漢寺参道脇で発見された地蔵石仏です。禅定印(ぜんじょういん)(お腹の前で両手を重ね親指の先を合わせる印相)を結んで宝珠を載せる姿のお地蔵様で、伏し目でやや笑みを浮かべています。袈裟の襟部分に「応安七 二 八日」「暁愚禅門(ぎょうぐぜんもん)」と刻まれていて、この像が応安7年(1374)2月8日に暁愚禅門の祈願によってつくられたことがわかります。羅漢寺の石仏群が14世紀につくられたことを示す貴重な資料です。

問合せ:中津市歴史博物館
【電話】23-8615