- 発行日 :
- 自治体名 : 大分県竹田市
- 広報紙名 : 広報たけた 2025年2月 NO.239
■ウリハダカエデ(ムクロジ科)
阿孫久見
丘陵地(きゅうりょうち)から山地(さんち)の林内(りんない)や林のふちに生育(せいいく)する高さ15メートルほどの雌雄別株(しゆうべっしゅ)の落葉高木(らくようこうぼく)です。特長(とくちょう)は幹(みき)の肌(はだ)が若木(わかぎ)は暗緑色(あんりょくしょく)に黒(くろ)い縦縞(たてじま)が入り、成木(せいぼく)になると樹皮(じゅひ)は灰褐色(はいかっしょく)になります。また巨樹(きょじゅ)の根(ね)には稀(まれ)にミヤマツチトリモチが寄生(きせい)することがあります。
対生(たいせい)の葉(は)は大きく、扇状五角形(せんじょうごかくけい)で基部(きぶ)には2個浅(あさ)い裂片(れっぺん)があり、中央部(ちゅうおうぶ)には3個の中裂(ちゅうれつ)する裂片があります。基部の裂片は、ない場合(ばあい)もあります。長い葉柄(ようへい)にはU字(じ)状(じょう)の溝(みぞ)があります。葉の大きさは長さ15センチ、幅(はば)が17センチほどです。葉脈(ようみゃく)は裏面(りめん)に凸状(とつじょう)に突(つ)き出ます。
春から初夏(しょか)の頃(ころ)、葉のわきから長さ10センチほどの総状花序(そうじょうかじょ)を垂(た)らし、淡黄色(たんおうしょく)(写真は雌花(めばな))の径(けい)1センチほどの5弁化(べんか)を咲(さ)かせます。花のあと、飛行機(ひこうき)のプロペラ状(じょう)の左右(さゆう)2個の翼果(よくか)をつけます。
和名の由来(ゆらい)は、若木の樹皮の色がマクワウリの果皮(かひ)に似(に)ているので瓜膚楓(ウリハダカエデ)の名があります。
竹田では、祖母山系やくじゅう山系で多く観察(かんさつ)されます。花期(かき)は4月から5月です。