くらし 町長コラム とびらをあけて Vol.32

九重町長 日野 康志

9月の中旬以降になって、朝晩が冷え込むようになり、長く暑い夏の終わりをようやく感じられるようになりました。
全国では、局地的な線状降水帯が発生し、多くの自治体で被害が深刻化しています。雷も連日のように発生し、多くの家屋で火災になる事象もありました。これまで、異常気象という言葉を使ってきましたが、異常ではなく当たり前の現実となって参りました。
また、本州や北海道では熊が市街地に出没して人を襲うという事件も発生しています。私たちが住む九州地方に熊はいませんが、猪や鹿による農作物や樹木の食害が毎年のように発生しており、これまでとは何かが違う環境になっていると感じます。
さて、本年の4月より、九重町、九重町商工会、九重町観光協会の3者で「一般社団法人ここのえ町づくり公社」が発足し半年がたちました。3名の社員を中心に、行政とタイアップを図りながら、賑わいや儲かる観光地を目指して、DMOの登録申請やマーケティング事業などを、データに基づいて展開しています。最近では、台湾の会社や県内の大学などと交流しながら、新たな商品開発を目指しています。そして、観光から農業や福祉などあらゆる分野を繋ぎ、民間事業の活性化に努めて参ります。
町の振興は、町民福祉の向上と民間事業の発展が不可欠です。行政でできることと民間でできることを振り分け、自立(自律)することが大切と考えます。そして、お互いが支え合う精神こそが、もっともっと大切です。行政も、皆さんを支えられるよう努力して参りますので、皆さんも支えてください。よろしくお願い申し上げます。
人口減少は、全国的な大きな問題ですが、人の奪い合いでは解決できません。事業も、これまでどおりにはなりません。発想の転換が必要です。人口が減少しても持続可能な町をつくるためには、人と人との支え合いや自治体同士の支え合いが大切です。人を思いやる「利他の心」こそが、最後に自分たちに返ってくると信じて。