文化 都城市立美術館 vol.84

■「湖上客船にて」
山田 新一 作(1950年)

ヨットが浮かぶ湖面を背景に、赤い洋服を着た女性が船の上でポーズを取るさまを描いた本作は、本市ゆかりの画家・山田新一(1899-1991)の作品です。
第37回光風会展では「湖上帆影」という名前で出品され、旧都城市民会館で長らく展示された油彩画「湖上客船」にモデルの女性の雰囲気や背景がよく似ています。琵琶湖汽船に知人がいた山田は、その令嬢らをモデルに複数の作品を制作。本作もその一つといわれていて、当時の山田の日記には、モデルの服装などを吟味していたことも記されています。
きらめく湖の水面に調和した女性の美しさは、制作から70年以上経過した今でも失われることなく輝いています。
※現在開催中の新収蔵作品展にて展示中

問い合わせ:市立美術館
【電話】25-1447