くらし 10月は自治公民館加入強化月間

自分たちの地域をもっと”住みよいまち“にするために

明るく住みよいまちをつくるための自治組織である自治公民館。同じ地域に住む住民が協力し合いながら、地域の課題解決に向けた活動に取り組んでいます。今回は、自治公民館のさまざまな役割や本年度から始まった自治公民館加入促進検討会について紹介します。

■自治公民館の主な活動
自治公民館活動は、地域の活性化や住民の暮らしをより良くするだけでなく、ウェルビーイング(※)な社会の構築にも大きな役割を果たしています。
※個人や社会が身体的・精神的・社会的に健康な状態

◇地域の宝「子ども」を守る
・登下校時の見守り
・巡回パトロール　など

◇防災・地域の安全管理
・防犯灯の設置や維持管理
・自主防災組織の運営　など

◇快適な地域づくり
・ごみステーションの維持管理
・道路や公園の美化活動　など

◇高齢者サポート
・高齢者の見守り活動
・こけないからだづくり講座　など

◇伝統行事・民俗芸能の継承
・六月灯やおねっこなどの開催
・俵踊りや奴踊りの継承　など

■自治公民館をとりまく現状
近年、地域社会に対する関心や住民同士のつながりが薄れ、本市でも自治公民館への加入世帯が減少し、良好な地域社会の存続が危ぶまれています。
人口減少や少子高齢化が進む中、子どもや一人暮らしの高齢者の見守り活動、地域の清掃・リサイクル活動、防犯・防災活動や災害時の助け合いなど、自治公民館に期待される役割はさらに大きくなっています。良好な地域社会の形成には、住民相互の助け合い「互助」が重要な構成要素の一つです。自治公民館は住民相互の互助において大きな役割を果たしています。

■自治公民館加入促進検討会
自治公民館の加入世帯数減少は地域の防災対応力の低下や防犯活動の弱体化、地域活動の停滞など多くの弊害をもたらす恐れがあります。
このため、市では本年度、自治公民館加入促進検討会を開催。同検討会は一般公募を含めた委員15人で構成されていて、市民の自治公民館への加入促進を図るため効果的な対策の検討を進めています。
※検討会の開催状況など詳しくは、市ホームページを確認ください

■自治公民館に加入するには
次のいずれかの方法で加入できます。
・加入申込書を地域の自治公民館長や班長に提出
・自治公民館加入申し込みフォームに必要事項を入力
※居住する地域の自治公民館が分からない場合は、地域振興課へ問い合わせください

■Interview
本年度から始まった自治公民館加入促進検討会。さまざまな立場で検討委員として参加している3人に話を聞きました。

◇宮崎大学地域資源創成学部　教授　桑野　斉(ひとし)さん
「地域の未来を築く場にするために」
昨今、全国的に地域コミュニティへの加入率は低下しています。特に、若年層や子育て世代の参加が減ることで世代間の交流が途絶え、地域の持続可能性が損なわれつつあることは深刻な課題です。自治公民館の組織や活動が目に見える成果を生み出すには、地域に根差した継続的な取り組みと一定の期間が必要で、そのためには新たな人材の加入が不可欠です。多様な住民が加入し活動することで自治公民館は地域の未来を共に築く場へと進化します。そのためにも、自治公民館の意義や魅力を伝え、誰もが参加しやすい環境づくりを進めることが今後ますます重要になると考えています。

◇自治公民館連絡協議会　会長　柿木原　康雄さん
「地域の目標について考えませんか」
近年、自治公民館に限らず地域のさまざまな民主団体の活動が形骸化していることを感じます。その要因はさまざまですが、形骸化させないためには地域として大きな揺るぎない目標を持つことが必要です。それは地域の皆さんが話し合いながら検討していくものですが、「子どもたちが将来健やかに成長できるまちを作る」ということは目標の一つになり得るのではないかと思います。子どもたちは地域の宝であり、彼らが育つ環境をつくっていくのは私たち大人です。当検討会を通じて、これからの時代に合った自治公民館の在り方を見つけていきたいと考えています。

◇一般公募・上長飯町　島﨑　優子　さん
「目に見えないメリットがあります」
自身の体に障がいがあることもあり、子どもの頃から地域の人をはじめ多くの人に支えられ育ってきた経験から、「コミュニティは財産」という強い思いで地域の役員などを務めてきました。形として見えなければ自治公民館加入のメリットではないのかと疑問が生じる一方で、ファミサポの送迎利用が無料になるなどのメリットがあっても、その周知がまだまだ不足していることも感じます。子どもたちと地域のつながりを通して、その周りの大人たちを巻き込む取り組みや、SNSなどを効果的に使うことで幅広い世代に興味を持ってもらえる情報発信についても検討していきたいです。

■自治公民館加入でファミリー・サポート・センターの送迎利用が無料になります
育児の援助を受けたい人(利用会員)と援助を行いたい人(援助会員)を結び、子育て世代を支援するファミサポ。自治公民館加入世帯は、無料で送迎サービスを利用できます。
※詳しくは、市子育て応援総合サイトはぴみやこんじょを確認ください

問い合わせ：地域振興課
【電話】23-7146