- 発行日 :
- 自治体名 : 宮崎県都城市
- 広報紙名 : 広報都城 令和7年10月号
■本市第1号の剥片尖頭器(はくへんせんとうき)(王子山遺跡)
王子山遺跡は、山之口町花木の山之口小学校付近に位置する遺跡です。平成22年に行った発掘調査では、約1万3千年前の縄文時代草創期の土器や石器が出土。また、炭化したツルボやツルマメの圧痕も見つかっていて、これらは国内で最も古い発見事例の1つです。
縄文時代よりもさらに古い旧石器時代の遺物も数点出土している本遺跡。そのうちの1つが「剥片尖頭器」と呼ばれるナイフのような形状に加工された石器です。本石器は、木の棒の先端にくくりつけ、槍のように使用されていたと考えられています。市内で剥片尖頭器が出土したのは本調査が初めてで、さらには市内で見つかった石器の中で最も古い石器でもあることから、大変貴重な遺物の1つと言えます。
本市ではるか昔から人々の生活が営まれていたことを私たちに教えてくれる遺物の数々。当時の人たちがどのような生活を送っていたのか、思いをはせてみませんか。
※縄文時代の土器や石器など、王子山遺跡の出土品の一部は、都城歴史資料館に展示中
問い合わせ:文化財課
【電話】23-9547
