文化 ホセの目に映る世界

■縁:人間と環境の感応

先日、私は、日南を一望できる飫肥の乱杭野にドライブしてきました。山頂から見る景色は、冒険者の本にしか出てこないような風景でした。山の峰から日南を見渡した景色は、空が広がり、山々に抱かれた町が誰も知らないであろう海の果てを眺めているように感じ、子どものような好奇心が蘇ってきました。都会から日南に来ると、便利なものが少なくなったことを感じますが、それよりももっと大切なことがあると私は思います。田舎には特別なものがたくさんありますが、これは人それぞれに答えがあるのではないでしょうか。飫肥城下町や鵜戸神宮のような場所は自分の感性に合っていますが、誰もが日南に特有する文化や風習が合うわけではありません。しかし、旅行者の間によく聞く言葉は「ある国の本音を知りたければ、地方に行くことが一番だ」です。私は、色んな場所に行ったことがありますが、何らかの理由で日南とは不思議な共鳴感があります。もしそうだとしたら、都会では見つけられなかったことを日南で見つけることができたのは、縁ということなのでしょう。