くらし 本町の第三セクターについて
- 1/22
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 宮崎県五ヶ瀬町
- 広報紙名 : 広報五ヶ瀬 2025年11月号 No.706
第三セクターの目的と現状
今後の魅力化に向けた展開ーー
・向坂山森林公園の魅力化
「登山・トレイルラン・キャンプ・星空観察…」
・五ヶ瀬ワイナリーの魅力化
「地域活性化拠点エリア構想で新たな観光拠点づくりを目指す」
■第三セクターとは
第三セクターとは、地方自治体などの公的機関と民間企業が共同で出資・運営する組織のことを指します。それは、地域の問題解決や経済発展を目的に、公的な側面と民間の活力を組み合わせた事業を展開するものです。
当町では、町が100%出資する形で「五ヶ瀬ハイランド株式会社」と「株式会社五ヶ瀬ワイナリー」の2社が設立されています。これらの会社は、地域資源を活かしながら、町の観光振興や産業活性化を目的に運営しています。町民の皆さんにとって身近な存在であり、地域経済を支える重要な役割を果たしています。この特集では、両社の現状と取り組みについて詳しくご紹介します。
■経営状況
当施設は、平成2年に日本最南端の五ヶ瀬ハイランドスキー場、平成10年にごかせ温泉森の宿「木地屋」、平成17年に五ヶ瀬ワイナリーが営業をスタートしました。
両社は、町外からの収益を得る基盤産業の経営を担い、開業以来スキー場は、159万6千798名が来場し、約80億円、木地屋は約28億円、五ヶ瀬ワイナリーで約28億円を売り上げ、建設当初の目的である地域経済の基盤作り、雇用の確保という役割を果たし、五ヶ瀬町に無くてはならない観光資源となっています。
しかし、両社とも新型コロナウイルス感染症や物価高騰等の影響を受け経営が悪化、また、スキー場においては、令和4年台風14号の影響で2シーズン営業が休止となり、関係各位のご協力を得て令和6年12月に営業を再開したものの、入場者が伸びずに厳しい経営状況となりました。(表1)
■[表1]第3セクター決算状況(五ヶ瀬ワイナリー22期決算、五ヶ瀬ハイランド31期決算)

■経営健全化方針
町は、当該法人2社と十分な協議や情報共有を綿密にして連携を図ったうえで、経営健全化・事業効率化に向けた計画的な取り組みを支援しています。法人のあり方や事業内容を確認し、継続的かつ適切な点検・評価と指導等を行っています。
平成30年9月から、第三セクター経営健全化方針検討委員会を設置し、決算状況をもとに抜本的な改革を含む経営健全化方針を定め、第三セクターである株式会社五ヶ瀬ハイランドと五ヶ瀬ワイナリー株式会社にその方針を示しています。(表2)
■[表2]経営健全化方針
◇株式会社五ヶ瀬ハイランド
・会社理念及び経営改善に伴う社員の意識統一
・仕入先の見直しと経費削減
・誘客に繋がる効果的な営業活動(木地屋・スキー場)
・経営改善計画の作成
・合宿受け入れ協力会と連携した合宿誘致活動(別館利用促進の強化)
・第三セクター間の協力体制の構築
・スキー場の魅力化とイメージアップの強化
・キャンプテントサイト利用促進の強化
◇五ヶ瀬ワイナリー株式会社
・会社理念及び経営改善に伴う社員の意識統一
・認知度、売上を伸ばす効果的な営業活動
・経費削減
・原料供給体制及び品質向上の検討及び生産者,行政との連携
・地域と一体となった集客対策
・経営改善計画の作成
・第三セクター間の協力体制の構築
■今後の展開について
向坂山森林公園(スキー場周辺)は、冬季のみならずグリーンシーズンも多くの方々が登山やトレイルランで活用されています。その向坂山森林公園の魅力をどのように活用していくかを検討するため、令和5年度に設置した向坂山森林公園魅力化再生検討委員会を2年間計6回開催し、その意見を提言書として取りまとめました。その意見をもとに、まずは登山者やトレイルラン参加者が公園内に設置された憩いの家と森林生態学習舎を活用できる方策を検討し、更には、キャンプ場やアクティビティについて進めたいと考えております。
あわせて提言書では、県道竹田五ヶ瀬線の波帰の瀬大橋(仮称)、九州中央自動車道の開通を見据えた地域活性化拠点エリア構想をもとに、五ヶ瀬ワイナリー誘客促進を図ると同時に、新たな観光地として構築していくこととしています。
問合せ:企画課商工観光係
【電話】0982-82-1717
