- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県指宿市
- 広報紙名 : 広報いぶすき 2025年10月号
■枚聞神社のほぜ祭りと郷土芸能
枚聞神社では、毎年10月14日に前夜祭、15日に例大祭(れいたいさい)、16日に御神幸(ごしんこう)祭と豊年(ほうねん)相撲が行われる「ほぜ祭り」が開催され、毎年たくさんの参拝客でにぎわいます。
鹿児島藩第10代藩主島津斉興(しまづなりおき)の命により編さんされた『三国名勝図会(さんごくめいしょうずえ)』に枚聞神社の御神幸祭の様子が描かれており、200年以上前から続いていることがわかります。今回は、ほぜ祭りで奉納される郷土芸能を紹介します。
◇枚聞神社神舞
14日の前夜祭では「神舞(かんまい)」が奉納されます。力強く舞う男性の舞「剣之舞」「南方之舞」「中央之舞」「天鈿女命之舞」、女性の舞「浦安の舞」が伝えられています。かつては神社の氏子が舞手を務めていましたが後継者不足となり、昭和50年代から当時の開聞町青年団が引き継ぎました。現在は、地元有志の皆さんが保存継承活動に取り組んでいます。また、舞手の面は江戸時代に作られたと考えられる貴重な物で、他の神楽面と合わせて枚聞神社宝物殿に展示されています。
◇開聞龍宮太鼓
前夜祭では開聞龍宮太鼓による和太鼓の演奏が奉納されます。設立は昭和55年、全国的なまちおこしの流れの中で、青年団が「開聞太鼓同好会」として和太鼓に取り組んだのが始まりです。開聞に伝わる竜宮伝説や大宮姫(おおみやひめ)伝説などの神話・伝説を題材にした曲を創作し演奏しているのが魅力です。
また、和太鼓の響きで地域を元気付けたいという願いから、いぶすき菜の花マラソン・いぶすき菜の花マーチでは参加者への激励のために沿道で演奏を披露するなど、さまざまな行事で活動されています。
問合せ:生涯学習課文化財係