- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県西之表市
- 広報紙名 : 広報にしのおもて 市政の窓 2025年7月号
西之表港中央ふ頭に巨大なクルーズ船が頻繁に停泊するようになりました。昨年11月を皮切りに、今年は年末までに8回。来年の寄港は15回を予定しています。すっかりなじみになったバイキングエデン(4万8千トン)をはじめ、飛鳥II、ミツイオーシャンフジ、飛鳥IIIと、豪華客船が毎月のように訪れ、港を華やかに彩ります。
昨年11月催行の案内書(バイキングエデン)を見ると、神戸港を出発し、8日間に新宮・熊野〜別府〜種子島・屋久島〜福江(五島)〜釡山(韓国)をめぐり、種子島は宇宙センターや千座の岩屋、西之表では喜志鹿崎灯台、鉄砲館などの北部観光や焼酎会社見学・試飲のツアーが組まれています。今後、市内南部観光の開発に力を入れる必要性があると感じます。
種子島は、海を舞台にした出来事が多く、港が町の発展に寄与してきたことを改めて思います。16世紀の鉄砲伝来でポルトガル人たちが滞在したのは赤尾木港(現西之表港)に近い慈遠寺(現八坂神社)の宿坊と伝えられます。
私事で恐縮ですが、新聞社を早期退職して帰郷したのは2012年夏。その5年後の市長選挙を前にした秋、子らの巣立ちを見極めた妻も島の住人となり、知り合った友人たちと始めたのは、ごみ拾い活動でした。あっぽ〜らんどや市民体育館周辺などを回りましたが、最も多かったのは西之表港です。
結成したボランティア団体「なっとしょう会」(2017・7・23〜)の会員は約40人。会のノートなどによると、活動は昨年12月までに30回を超えています。参加者は10人前後で始まり、多い時は20人。集めたゴミは各回10キロ〜180キロを軽トラックで清掃センターに運びました。
病で体力が衰えた妻は6月、帰らぬ人となりましたが、天上から港町の様子を見守っていることでしょう。