- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県垂水市
- 広報紙名 : 広報たるみず 令和7年6月号
■1番 むし歯予防には歯磨きはもちろん、砂糖の摂取総量と回数を減らすことも重要です。
◆むし歯ができる3つの要因
(1)歯質が弱くなる
歯の硬さ、歯の構造などがむし歯への抵抗性を左右する。歯の質が弱いほどむし歯になりやすい傾向である。
(2)むし歯菌が増える
歯の表面に付着する細菌が、糖質を分解して酸を生成し、歯を溶かす原因になる。
(3)糖分を多くとる
口の中に糖質が入ると、細菌が糖質を分解して酸を生成し、歯を溶かす原因になる。
⇒(1)(2)(3)の条件が重なったまま時間が経過すると、むし歯発生のリスクが高まります!
◆むし歯を予防するために!
(1)フッ化物で歯質強化・口腔環境の改善
フッ化物を利用した口腔ケアをする。(→詳細は本紙P13の4番へ)
(2)正しい歯磨きでプラークコントロール
歯磨きで歯の表面に付着するプラーク(歯垢)を減らす。
(3)シュガーコントロール
食べる際は糖分の少ないものを選んだり、多く摂りすぎない。
⇒(1)(2)(3)以外にも、定期的な歯科検診・歯石除去も大切です!
●歯科衛生士が教える、正しい歯みがきとアドバイス
◇歯みがきの基本
(1)歯ブラシの毛先を使って、歯垢を落とす。
(2)毛先の部分を歯の面に対して、直角方向に当てる。
(3)歯を1~2本ずつ、20回軽い力で小刻みに動かして磨く。
※歯ブラシは毛先が広がると、歯垢がうまく落とせません。衛生的にも1か月を目安に交換しましょう!
・もっと知りたい方は
日本歯科医師会ホームページ『歯のみがき方』へ
◇歯垢が付きやすい場所
下の3か所は歯垢が付きやすく、取り残しやすいため、むし歯や歯肉炎が起きやすいです。
・奥歯のかみ合わせ部分…毛先を意識し、小刻みに動かす。
・歯と歯の間の部分…デンタルフロスや歯間ブラシを使う。
・歯と歯肉の境の部分…歯ブラシを斜め45度で当てる。
▼垂水市の取組
◇むし歯予防出前講座
依頼のあった小学校を訪問し、それぞれの時期に大切にしてほしいことや、学校から希望のあった内容で歯科指導を行っています。
◇むし歯予防教室
依頼のあった保育園等を訪問し、紙芝居などを使用したむし歯予防の講話等を、園から希望のあった内容で歯科指導を行っています。
■2番 自覚症状が出る前に!早期発見ができる定期的な歯科検診が重要です。
◆定期的な歯科検診が重要な理由
歯の健康は「痛くなったら治療する」ものではありません。むし歯や歯周病は、初期段階では自覚症状がほとんどなく、気づいた時には進行していることが多いです。そこで重要なのが、定期的な歯科検診です。口腔内トラブルを早期に発見し、適切なケアを行うことができます。さらに、専門家によるクリーニングで歯の汚れを除去し、健康な口腔環境を維持することが可能です。
▽垂水市民の歯科医療機関の受診状況(令和6年度)
※算出/健康たるみず21における市民調査データ
垂水市の現状として、定期的に歯科医療機関を受診している方は35.3%と少ない状況です。このうち男性は33.3%、女性は66.7%となっており、男性の定期受診率が低くなっています。
◆今ある歯を大事に、80歳で20本以上の歯を保つことを目指す
高齢になると口腔機能が徐々に低下します。定期的に歯科検診を行うなど、歯と口を大切にすることで、健康寿命を長く保つことができます。失われた歯は義歯や補綴物(被せ物)で補い、よく噛むことで美味しく食べられます。歯の本数も少ない、または歯がないのに入れ歯をしていない人は認知症になりやすいという研究報告もあります。歯と口を守る習慣を続けましょう。
▽80歳で20歯以上有する人の割合(令和4年度)
垂水市の現状として、80歳で20本以上の歯が残っている割合は、県・国と比較してかなり低くなっています。
※参考/鹿児島県歯科口腔保健統計/垂水市介護予防日常生活圏域ニーズ調査・高齢者等実態調査
▼垂水市の取組
◇歯科指導講話、介護予防教室 等
しっかりと噛む力を保つために、口腔機能向上・口腔ケア等の健康教育および、口腔体操を実施し、心身の活力アップを目指します。
◇健康チェック〔たるみず元気プロジェクト〕
40歳から無料で始める年1回の健康チェックです。各専門家があなたの健康をチェックします。歯科・口腔の検査もあります。