- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県垂水市
- 広報紙名 : 広報たるみず 令和7年6月号
■3番 乳歯のむし歯は、永久歯や口腔機能の発達にも影響があります。
◆乳歯にむし歯があった場合のトラブル
乳歯がむし歯になると、むし歯の菌が進行して乳歯の根元から永久歯に感染する可能性もあります。また、生え変わりの時期より早く抜けると、その下にある永久歯の位置がずれてしまいます。これらは口腔機能の発達にも影響を及ぼし、生涯を通して歯の健康に大きく左右します。本市の子どもたちはむし歯が少ない傾向ですが、症状があった際は早めに受診しましょう。
▽3歳児でむし歯がない人の割合(令和4年度)
本市は県よりは高く、全国と比較すると少し低い値となっています。
※参考/地域保健部活動報告
▽12歳児でむし歯がない人の割合(令和6年度)
本市は、県・国と比較しても高い値となっています。
※参考/学校保健統計調査
◆乳歯と永久歯の違いと特徴を解説
〔乳歯〕
(1)生え始め
生後6か月から9か月頃。2歳から3歳頃に20本生えそろうことが多い。
(2)特徴
永久歯と比べ、歯の構造が半分ほど薄く、むし歯の進行が早い。
〇心がけたいポイント
生まれたばかりの赤ちゃんにはむし歯菌はおらず、保護者の唾液から感染する可能性が高いため、保護者自身もケアを行う。
〔永久歯〕
(1)生え始め
5歳、6歳頃から生え始める。14歳頃に28本生えそろうことが多い。(親知らずを除く)
(2)特徴
生えたての永久歯は未成熟のため、むし歯になりやすい。
〇心がけたいポイント
「6歳臼歯」は手前の乳歯よりも背が低く歯ブラシが届きにくいため、むし歯にならないよう注意してケアを行う。
■4番 フッ化物を使用した、むし歯予防があります。永久歯が生えそろう時期までが最も効果的です。
◆フッ化物とはフッ素を含む化合物です
フッ素は私達の身の回りのあらゆるものに含まれている自然元素です。また、骨や歯にとって欠くことのできない微量栄養素として、1日およそ1~3mg程度必要とされています。指示された量や濃度を守って使用すれば、フッ化物は安全で効果的なむし歯予防法です。
●フッ化物の4つの働き
(1)歯質の強化
(2)溶けだした歯の修復(再石灰化)を助ける
(3)プラークをつくる、むし歯菌の力を弱める
(4)酸をつくるむし歯菌の力を弱める
◇フッ化物を使った3つのケア方法
※参考/ぐりぶーと学ぼうフッ化物洗口でむし歯予防
(1)フッ化物洗口
(予防効果/50~80%)※
低濃度のフッ化物を含む洗口液を口に含み、1日1分間ぶくぶくうがいをする方法。
⇒歯科医院で処方、または薬局で購入可能。
(2)フッ化物歯面塗布
(予防効果/30~40%)※
歯科医師や歯科衛生士が、歯の表面に高濃度のフッ化物溶液等を塗布する方法。
⇒歯科医院にて塗布可能。
(3)フッ化物配合歯磨き剤
(予防効果/20~30%)※
フッ化物を配合した歯磨き粉を使って、歯みがきする方法。
⇒ドラッグストア等で市販フッ化物配合歯磨き剤を購入可能。
▼垂水市の取組
◇フッ化物洗口事業
国・県よりフッ化物洗口の集団実施が推奨されています。本市では希望した市内幼稚園・保育園・こども園を対象に、薬剤や必要物品の補助をしています。現在「慈恩保育園」・「新城こども園」で、フッ化物洗口を年中・年長児で実施しています。
◇歯科健診・フッ化物歯面塗布の実施
1歳6か月児、2歳児、2歳6か月児、3歳児、5歳児健診にて実施しています。(日程等は本紙P25へ)