健康 町立病院だよりVol.28

■今月のテーマ:画像検査の違いって?
現在、医療現場では様々な画像検査が⾏われ、病気の早期発⾒と診断の⼿助けとなっております。ここでは簡単に各画像検査の違いと特徴についてご説明します。

(1)レントゲン検査:放射線を⾝体に照射することで、放射線が吸収された箇所とそうでない場所とを分けて、⽩⿊画像として表⽰される写真です。放射線の吸収度合いから濃淡差として表⽰するため、カラー画像ではなく⽩⿊画像が⽤いられています。主に胸部や腹部の病気、⼿⾜など⾻の⾻折が無いか確認する検査が多いです。⼿軽に受けられる放射線検査として、最初にこの画像検査がよく選ばれています。

(2)CT検査:レントゲン検査同様、ドーナツ型の機器から放射線を⾝体に照射することで⽩⿊画像が作られています。レントゲンと違う点は、コンピューターを⽤いて⾝体の断⾯を輪切りにした画像が作れることです。そのため、⾝体を1mm単位で輪切りにして観ることができるので、病気の⾒落としを防ぎます。被ばく量はレントゲンよりも多いため、精密な検査が必要となった場合のみ検査が勧められます。当院のCT検査装置では、VolumeECという技術により、⾝体に照射する放射線量を⾃動調整することで被ばくを最⼩限に努めています。何度もCT検査をしても⼤丈夫なのか?ということをよく聞きますが、的確な線量管理に基づき検査を実施しているので、ご安⼼ください。

(3)超⾳波検査:超⾳波を発⽣させるプローブという機械をお腹や⾸に当てる検査です。原理としては、超⾳波が体内のあらゆる臓器(⽪膚・内臓・⾻)に当たり、その返ってくる⾳を計算して画像が作られています。主に⼼臓・腹部・⾎管などの検査に⽤いられています。放射線を使⽤しないため⾝体に害も無く、⼿軽にリアルな画像検査が直ぐにできるため緊急時の検査として⾏われる時もあります。しかし、広い範囲を観る検査には不向きです。また、⾻や腸のガスなどにより超⾳波が届かないこともあります。

(4)MRI検査:輪切りの画像でCT検査機器の形も似ているので混同されがちですが、放射線ではなく磁気を使った検査となります。そのため、最⼤のメリットは被ばくが無いことです。この磁気は⾦属を引っ張る⼒があるため、検査を受ける際は必ず⾝の回りに⾦属が無いか注意しましょう。主に筋⾁や靱帯の状態や脳梗塞の確認、がんの有無の検査に⽤いられます。しかしペースメーカーを⼊れていると検査できない可能性があります。最近ではMRI検査対応のペースメーカーもあるため、検査を受ける際に確認をしてください。
※MRI検査は当院ではできないため、もし検査をご希望の⽅がいましたら、⼀度当院受診後に別の医療機関へご紹介することは可能です。

以上、簡単に医療現場で使われている画像検査の説明を終わります。また何か分からないことがありましたら町⽴病院放射線科までご連絡下さい。

⽂:肝付町⽴病院放射線科

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