くらし JICA調査団とともにパラオ訪問 久米島モデルの展開に向けた現地対話

1月25日から28日の4日間、JICA社会基盤部の調査活動の一環として、久米島町や海洋深層水関連事業者、大学関係者がパラオ共和国を訪問しました。JICAは、久米島が進める海洋深層水を活用した地域づくり「久米島モデル」に注目し、令和5年1月の久米島視察を契機に調査を継続。今回の訪問では、これまでの成果を踏まえて、パラオでの久米島モデルの事業展開に向けた説明と、現地関係者からの賛同や助言を得ることを目的としたものです。

◆高い関心と前向きな反応
調査団には本町から中村副町長を含む8名が同行し、各所で意見交換や表敬訪問を実施。ウィップス大統領へ町長の親書を直接手渡し、趣旨を説明したところ、高い関心と前向きな反応が得られました。ほかにも、マルキョク州知事、国会議員、日本大使館やパラオコミュニティカレッジとの意見交換を通じ、久米島モデル展開への理解が深まりました。

◆パラオとの技術・文化的なつながり
現地では、農業、水産養殖、再生可能エネルギー、商品開発などの分野でも調査を行い、技術交流の可能性が確認されました。久米島の取り組みは、島しょ国であるパラオにとって参考になるとの声が多く寄せられました。また、ペリリュー島では久米島出身の故国吉昌則氏の墓参りも行い、歴史的なつながりへの理解を深めました。

◆今後の展望と国際的な期待
今回の訪問を機に、久米島モデルの国際展開に向けた一歩が踏み出されました。本町では現在、海洋温度差発電のスケールアップ実証に民間および大学と連携して取り組んでおり、太平洋島嶼国を中心に高い関心が寄せられています。今後も技術革新と連携の深化が期待されるとともに、本町における久米島モデルの進展に向けて取り組んでまいります。