- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道歌志内市
- 広報紙名 : 広報うたしない 令和7年4月号
今回のレッツ健康は「ピロリ菌と胃がんの関係」についてです。
■ピロリ菌とは
正式名は“ヘリコバクターピロリ”という細菌で、胃の中に生息します。主に幼児期に感染し、生涯にわたって感染が持続します。ピロリ菌の感染率は年齢を重ねるにつれて高くなり、10~20代では約10%前後であるのに対し、60代以上では約60%程度とされています。これは、当時の日本の衛生環境がじゅうぶんに整っていなかったことで、井戸水や食品を介してピロリ菌に感染したと考えられています。現在の主な感染経路は、家族内感染です。
■ピロリ菌と胃がんの関係
日本では、年間10万人以上が胃がんを発症しており、その95%はピロリ菌が原因とされています。ピロリ菌が長期間胃に存在すると、慢性胃炎や胃潰瘍を引き起こし、そこに発がん因子が加わることで胃がんのリスクを高めると言われています。
ピロリ菌に感染した人全員が胃がんを発症するわけではありませんが、感染していない人に比べると発症リスクは5倍高くなるという研究結果があります。
ピロリ菌を早期発見し、除菌することが大切です。
■今年度から、得とく健診でピロリ菌検査を行います!
ピロリ菌検査には種類があり、便や血液、呼気、内視鏡によるものがありますが、得とく健診では、精度が高く負担の少ない“便”による検査を行います。
胃がん検診(バリウム)+ピロリ菌検査
胃がん検診に追加の検査として行いますので、検査(料金:無料)をご希望の方は、広報24、25ページで日程等をご確認のうえお申し込みください。
※胃がん検診とセットです。ピロリ菌検査のみは受けられません。
検査の結果、ピロリ菌に感染していた場合は医療機関で胃カメラを行い、胃炎などの所見があれば、医療保険の適応で薬による除菌治療を行います。
ピロリ菌除菌後でも、進行していた胃炎からがんを発症することがあります。また、ピロリ菌検査が陰性であっても、ピロリ菌以外の原因でがんを発症することがあるため、いずれの場合でも定期的ながん検診が必要です。
問合せ:保健介護グループ(市役所2階)
【電話】74-6616