健康 健康〔健康コラム〕

■高血圧の疑問に答えます(1)
・保健師です

高血圧は、生活習慣病の中で最も多い病気で、市の特定健診でも受診者のおおよそ半数が高血圧となっています。
今回は、保健師が健診結果を説明した際などに住民のみなさんから出された高血圧に関する疑問についてお答えします

◆Q1 年を取ったら血圧が高くなるのは当たり前?
◇A1 年をとると動脈硬化がすすむので、血圧は高くなります。ただし、血圧が高い状態が続くと脳卒中などの血管の病気をおこしやすくなることは、高齢でない方と同じです。むしろ、動脈硬化があることで高齢者のほうが血管の病気の危険が高くなります。血圧が高血圧の基準である140/90mmHg以上の場合は、当たり前の血圧と思わず適正な血圧の維持を心がけましょう。

◆Q2 血圧は測るたびに違うけど、どの値が正しい血圧なの?
◇A2 血圧の値は緊張や運動、食事の摂り方など様々な理由によって変動するので、測定のたびに違います。つまり血圧は違うのが当たり前でどの値も正しい血圧です。ただし、高血圧かどうかを決める場合は、「診察室や健診の場で測定した血圧(診察室血圧)」または「家庭で測定した血圧(家庭血圧)」で判断します。

◆Q3 なぜ家庭での血圧測定を勧めるの?
◇A3 診察室血圧では血圧が上がりやすくなる場合が多いことや、1回の血圧測定だけで高血圧の判断ができない場合もあることから、毎日測定可能で普段の血圧の状態を知ることができる家庭での血圧測定が勧められています。正しい方法で測定した家庭血圧の記録を医師に提出し、高血圧の診断を受けることが大切です。

◆家庭血圧の正しい測り方
・上腕で測るタイプの血圧計を使用し、カフは心臓と同じ高さで測定する
・1日2回(朝・夜)測定する
(朝)起床後1時間以内、朝食前
(夜)寝る直前
・椅子に座って背もたれに背中をつけ、足を組まずに1~2分経ってから測定する
・1機会に原則2回測定し、その平均値を記録する