くらし 健康一番

■「活動」と介護予防
保健師
山本 寿美枝

仕事や地域組織での役割、家事、ボランティア、趣味、習い事、スポーツといった「活動」は、身体を動かしたり、頭を働かせる機能に一定の負荷をかけたりするため、それが心身の機能の維持につながり、介護予防にも効果的と言われています。
人は年齢を重ねると、仕事を退職したり趣味が変わったりと、生活スタイルの変化や、加齢や疾病による身体状況に伴い、それらの「活動」が低下する場合があります。「活動」が低下すると、これまで自然にかかっていた負荷がかからなくなり、心身機能の低下を招くことがあります。心身機能が低下すると、生活がより消極的になり、更なる機能の低下につながり、最終的に介護が必要になる原因となることもあります。
これまでに何かしら取り組んできた場合はなるべく継続する、またはこれまで仕事一筋だったが退職した場合や、これまでの「活動」は継続するのが身体的に難しいといった場合は、新たに打ちこめるものを探すのもよいでしょう。
あなたが打ちこみたい「活動」は何ですか?あなたの興味や関心から考えてみて下さい。「活動」を継続する上で大切なのは、自分が興味や関心を持てることです。過去にしたくてもできなかったことに挑戦してみるのも良いかもしれません。嫌な気持ちで仕方なくするよりも、楽しいと思う「活動」に取り組みながら、意識的に心身の機能をつかい、結果的に介護予防につながることが一番ですよね。