子育て 令和7年度教育行政執行方針(2)

2.豊かな心と健やかな体の育成
こどもたちの健やかな心身の成長は極めて大切です。豊かな心を育むために、生命の尊重や他者への思いやりをはじめ、価値を学び、考え、選択する道徳教育を進めます。また、情報及び情報機器等の扱いについては、定まった行動規範やルールを決めるだけではなく、行動の善悪を自分で判断できる力を身につけることを重視します。
最近は、こどものネット依存、ゲーム障害や健康被害、ネットトラブルの被害者、加害者に簡単になり得ることが懸念されます。引き続き「情報モラル教室」を開き、危機意識の啓発に努めてまいります。また、学校と関係機関や団体が連携し啓発する機会を奨励します。
読書は様々な人との出会いと考えます。学校等における読書活動の工夫と家庭での読書の啓発に引き続き努めます。また、学校図書館環境等について町立図書館司書と連携し、改善と充実を図ります。
「いじめ」や「不登校」など、こどもたちを取り巻く様々な問題については、定期的なアンケート調査や随時の教育相談により、未然防止・早期発見に努めます。関係部署や関係機関との連携・協働や、スクールカウンセラー等の助言等を生かして、早期解決に向けた支援を継続して行い、こどもたちの心身の健全な育成や安定した教育活動を推進します。
学校においては、校内教育支援センターなどの機能を活用し、こどもたち一人一人に寄り添った支援を行います。また、ICTを活用した効果的な支援も引き続き実施します。こどもたちが安心して学び、成長できる環境を整えてまいります。
児童虐待に対しては、関係機関との迅速な連携に努め、児童虐待の早期発見やこどもの安全を確保してまいります。「子どもへの暴力防止プログラム」として、こどもたちが、いじめ、痴漢、虐待、性暴力から自分を守るための人権教育プログラムを引き続き実施いたします。
学校安全については、一日防災学校などそれぞれの学校の状況に対応した実践的な防災教育を実施し、正しい知識と適切な行動を身につけさせ、自ら命を守る意識を高めるよう取り組みます。
学校給食については、衛生管理を徹底し、安全安心で栄養バランスに配慮した給食の提供に努めるとともに、森町の地場産物を活用し、地域の自然や食文化・産業等への理解、自然の恵みや命の大切さ、生産者への感謝の気持ちなどを深め、ふるさとを愛する心を育んでまいります。
食に関する正しい知識と望ましい食習慣の定着を図る食育指導を引き続き進めてまいります。食物アレルギーの対応については、栄養教諭を中心に家庭と連携して進めてまいります。
給食費については、小学生・中学生の給食費を無償化し、子育て世帯の負担軽減を図ってまいります。収納対策については、取り組みを継続し、滞納繰越分の圧縮を図ってまいります。

3.新時代に対応する学校づくり
令和6年度に導入したAI型ドリルおよび電子黒板は、個別最適な学びや協働的学びの実現につながっております。引き続き、「新しいかたちの学びの授業力向上推進事業」を実施し、各学校の好事例を共有し利活用の促進を図るとともに、より一層ICTを活用した主体的・対話的で深い学びに向けた授業力向上に取り組みます。
ICT教育の一層の充実を目指し、教職員を対象に基礎研修および応用研修を行い、より効果的な活用を図り、質の高い学びを深めてまいります。
ALT(外国語指導助手)を継続して複数配置し、小学校から中学校まで生きた英語教育を実践し、豊かな国際感覚が育まれるよう支援します。
教師が心身ともに健康な姿でこどもたちの前に立つことを目的に、学校における働き方改革を推し進めます。
校務支援システムの効果的な運用を目指し、活用に関する支援を続け、業務の軽減を図り、学校経営の改善や教育の質の向上につなげてまいります。
現在、学校でのICT利活用は、森町セキュリティポリシーに準拠しておりますが、インターネット側での使用や教職員の在宅ワークが可能となる森町教育委員会セキュリティポリシーを策定いたします。
学校長の裁量による予算執行により、学校の自立度を高め、より特色ある学校づくりを促し、児童・生徒の関心を高める教育課程の編成を目的に、「森町特色ある学校づくり推進事業」を実施いたします。
砂原地区については、さわら小学校および砂原中学校の児童・生徒ともに減少傾向にあり、義務教育学校化を検討してまいります。義務教育学校は一人一人のこどもを9年間の長いスパンで育む形態で、幅広い相互関係を土台に、体験的・協働的な活動や地域とのつながりを充実する教育課程が期待できます。
地域クラブ活動と学校部活動のあり方については、森町の状況に応じた進め方が肝要です。「森町地域クラブ活動検討協議会」を中心に、地域クラブの展開について検討・協議・啓発を進めます。必要な指導者資格取得等について支援し、環境が整う団体については順次クラブ化を実施してまいります。
教職員が客観的に自身のストレスの程度や状況を把握できるようストレスチェックを実施いたします。
教職員の不祥事根絶に向けて、服務規律順守や不祥事防止に関する資料を活用した職場研修を継続し、教育公務員の責任と自覚を高め、学校教育への信頼を損なうことのないように努めてまいります。
学校施設警備をより安全に行うため、機械警備を更新し、宿日直対応を行っている森小学校を含め、全ての小中学校で機械警備体制を整備します。
森高等学校については、高性能パソコンの導入、撮影・動画編集などで使用する機器の整備、IT人材育成プログラム、森高等学校の活動を幅広く知ってもらうための町行事への協力、商品開発の実施など、高校の魅力化を図る事業等に対し支援してまいります。
また、森高等学校の生徒に寮を設置し運営する事業者に対し、運営経費の一部を支援してまいります。