- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道森町
- 広報紙名 : 広報もりまち No.241 令和7年4月1日号
■多様な人とつながり合い、学び合い、幅広い知識と教養を身につけ、人格を形成し、「社会の創り手」となる教育・人づくりに取り組みます
教育長 毛利繁和
I.はじめに
令和7年第1回森町議会3月会議にあたり、本年度の森町教育委員会所管行政の執行に関する主要な方針を申し上げます。
少子化・高齢化の進行や混迷するグローバル情勢、気候変動に伴う自然災害の激甚化、また産業への深刻な影響、生成AIなどデジタル技術の発展などが相まって、社会や経済の先行きに対する不確実性が高まっています。
人々が希望に向かい、事態を前進させる考え方や行動が必要です。激しい変化が止まることのない時代にあって、生涯にわたって主体的に学びを続け、自己の人生を導く力を身に付けることの重要性が増しています。
いろいろな場で異なる価値観をもつ多様な人たちと対話を行い、互いの発想や新たな発想を受け入れ、協働の姿勢で課題を解決する体験を重視し、人々が成長し、うるおいのあるまちづくりを目指すことが大切です。
森町教育委員会は、生涯にわたって学び続けられる環境を整え、町民の皆様が、多様な人とつながり合い、学び合いながら、幅広い知識と教養を身につけ、人格を形成し、「社会の創り手」として活躍できるよう、教育・人づくりに取り組みます。
II.幼児教育・学校教育推進の基本姿勢
教育の目的は一人一人の人格の完成および平和で民主的な社会の形成者として必要な資質を育むことにあります。
次代を担うこどもたちは、グローバル化や情報化の進展により大きく変化し続けるこれからの社会を生きます。
生涯にわたって主体的に学び続け、異なる価値観をもつ多様な他者と対話を行い、互いを尊重しながら協働する体験が重要です。
このことを踏まえて幼児教育・学校教育を進めてまいります。
III.幼児教育・学校教育の主要な施策の展開
1.学び続ける力を育む教育の推進
心豊かに一人一人の可能性を伸ばすには、基礎的・基本的な知識および技能の習得と、思考力、判断力、表現力等を育成することが重要です。これらの力を育成するには、主体的・対話的で深い学びの実現が重要です。各幼稚園、各学校の教育課程は、世界的な視野、地域とのつながり、未来につながる指向をもちながら整理をすることが肝要です。
各幼稚園、各学校は、特色と課題を明確にし、教育課程の不断の編成、実施、評価、改善に努める必要があります。教育委員会は、その確実なサイクルの中で、こどもが学び続ける力を育むよう支えます。
幼児期は生涯にわたる人格形成の基礎を培う時期です。教育に携わる幼稚園教諭の研修の機会を創出し、力量形成を図ります。また、小学校との接続が一層スムーズになるよう連携の充実を図ります。
小中学校管理職および教諭の様々な研修は、力量形成に必須の要素であり、引き続き積極的な参加を奨励し、よりよい学校経営に資するよう支援します。
特別支援教育の充実に向けて、丁寧な教育相談に努め、より相応しい学びの場の実現を目指します。各学校の必要性に応じて特別支援教育支援員を配置し、効果的な支援体制の整備に努めてまいります。
また、多様な教育的ニーズに対応するため、通級指導教室や特別支援学級など、学びの場の充実に努めるとともに、特別支援教育におけるICTの利活用を進めてまいります。
医療的ケアが必要な児童生徒が少しでも安心して学校生活を過ごせるよう、対象の学校に対し引き続き看護師を派遣いたします。