- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道黒松内町
- 広報紙名 : 広報くろまつない No.563 令和7年4月号
若年層の生活を応援するための「奨学金返還助成金」については、今年度から公務員も助成対象とするよう必要な改正を行い、若者の定住促進に加え、職員の確保にも一層努めてまいります。
歌才自然の家は本年2月末で休館し、3月末をもって廃止することといたしました。「ブナ北限の里づくり構想」を理念として進めてきた本町のまちづくりも、急速な人口減少や少子高齢化、交流施設の老朽化の中で大きな転換期を迎えています。
本町の玄関口として年間20万人以上の来館者で賑わう道の駅くろまつないも施設の設置から25年余りが経過したことから、施設の魅力を向上し、より集客力を高めた施設へと転換するため、現施設の有効活用を基本に新施設の増設、運営方法の見直しも含め、地域と話し合いながらリノベーションに向けて検討してまいります。
また、特産物手づくり加工センターも浄化槽設備の老朽化など大規模な改修が必要な時期を迎えたことから、投資効果を最大限に高めるために、乳加工部門の道の駅への移転を前提に検討してまいります。
本年3月31日オープン予定のまちなかにぎわい活動拠点施設「kumagera kitchen 樻里花(きりか)」では、たくさんの町民に利用していただけるよう、指定管理者である(株)ブナの里振興公社の職員が一丸となってオープンに向けた準備を進めています。本年は外構工事に着手し、7月中旬の完成を目指してまいります。
日本ハムファイターズが道内の市町村と交流を図りながらまちづくりを応援する北海道応援大使プロジェクトで、今年、本町を含む後志20市町村が対象地域に選ばれました。日ハム主催試合の町民観戦ツアーや球場での本町PRブース出展など、様々な事業に取り組んでまいります。
また、「ふるさと応援特産品宅配事業」も好評につき、引き続き800セット分の販売を実施してまいります。
商工業の振興については、昨年度と同様に割増率30%、700世帯分のプレミアム商品券発行事業に関する経費を町商工会に助成します。
また、買い物困窮者対策として一昨年の11月から市街地以外の地区を対象に取組を始めたコープさっぽろの「移動販売車事業」については、利用者から大変好評をいただいていることから、運行支援を継続してまいります。
◆第2は、本物に触れ、自ら学んで生きる力を育み幸せをつくる。教育・スポーツ・文化の分野であります。
教育を取り巻く環境は、人口減少の進行、社会の多様化、情報技術の進展や生成AIの普及、グローバル化など急速に変化していくなか、町民の価値観や働き方を含めたライフスタイルの変化、地域社会等のつながりや支え合いの希薄化など、複雑で先を見通すことが一層困難になってきています。
こうした状況の中、自立して社会で生き、個人のウェルビーイング(※1)を高めるためには、自らの良さや可能性を認め、地域などの多様な人々と連携・協働しながら、課題を解決していくことが重要になります。
※1:ウェルビーイング(Wellbeing)…個人の心身と社会が共によい状態であること
なお、教育分野の具体的な施策については、教育長から「教育行政執行方針」を申し上げますので、ここでは主要な事項のみにとどめさせていただきます。
学校教育については、地域住民や保護者などが学校運営に参画する仕組みであるコミュニティ・スクールを活用し、さらに地域と一体となって子供たちを育んでまいります。
教育の基盤的ツールであるICTの環境整備に向け、児童生徒が使用するパソコンの更新や、学習支援ソフト(デジタルドリル)などでのオンライン学習を進め、学力や人間力を高めるための「ふるさと学習」の充実、「個別最適な学び」や「協働的な学び」を実践し、より深い学びの場を提供する町営塾の充実などに積極的に取り組み、併せて、教員の働き方の改善にもつなげてまいります。
次に生涯学習、文化振興の社会教育施設の利用については、町民の学(まなび)や健康づくり、触れ合いを楽しむ「生涯活躍の場」となるよう、それぞれの特色を生かした活動を行いながら、運営の充実に努めてまいります。
総合町民センターは、令和8年度の供用開始に向け、大ホールの音響設備等の改善、放課後の子供たちの居場所の一元化、災害時の避難所機能の向上などを備えた施設とするため、改修工事を実施してまいります。
世界文化遺産・西予市交流体験学習については、命の尊さや平和の大切さを学び、異なる自然環境や人・文化・歴史などに触れ、さらには、体験や交流を通して広い視野と豊かな感性を身につけてもらうため継続して実施してまいります。