- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道ニセコ町
- 広報紙名 : 広報ニセコ 令和6年11月号
◆今月のテーマ
ドラマに学ぶ弁護士の姿勢
法廷ドラマにはいろいろありますが、その中で私が一番好きなドラマは、「弁護士・猪狩文助」シリーズ(再放送)です。「法廷荒らし」の異名をとる破天荒な弁護士役をいかりや長介さんが演じ、実際の弁護士とはほど遠いその手法に驚かされます。例えば、刑事事件の真犯人に目星をつけると、文字通りうまく丸め込んでその真犯人を証人として法廷に連れてきた上、裁判官の面前で犯罪を自白させたり、あるときには検察官の不貞行為の現場写真を法廷でチラつかせて検察官に圧力を加えたり…現実にはあり得ない手法で弁護をするのです。その弁護が、本当の犯罪者を無罪にするような弁護であれば、視聴者の共感を得ることはできないでしょうが、猪狩文助弁護士は、誤認逮捕された被告人を無罪にするだけではなく、真犯人まであぶり出すなど、その手法や法廷での立ち居振る舞いはともかくとして、遠山の金さんに通じる正義があります。
弁護士というのは規定上、廉潔を保持し、常に品位を高めるように努めることが求められていますので、ドラマの猪狩文助弁護士のような弁護士は実際にはいないでしょう。ただ、弁護士が相手から「御しやすい」と思われたら、事件の流れを自ら作ることは難しくなります。そういう意味で、猪狩文助弁護士には弁護士として学ぶべき点が多々あり、再放送のたびに楽しみにしています。
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