- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道ニセコ町
- 広報紙名 : 広報ニセコ 令和7年3月号
◆ワイン造りの礎を次世代へ
20年の年月をかけて築き上げてきた、有機農法によるブドウの栽培技術や、きめ細やかで丁寧な醸造などのこだわりから、ニセコワイナリーのオーガニックスパークリングワインは全国はもとより、海外からも高く評価され、アジア市場とアメリカ市場に輸出されるワインへと成長しました。
「今後は、町の基幹産業である農業と観光をつなぐ新たな主力産業として、ワインツーリズムの基盤を確立させたい」と話す本間さん。この目標を実現するため、将来のワインツーリズムを担う仲間を増やそうと、次世代の育成に力を入れています。
◇未来のニセコを担う学生への教育
町内の小中高校生を対象に、ブドウ苗の植栽から手入れ、収穫までの栽培管理を体験できる実習を行っています。
2022年からは、地域の子どもたちが育てた苗木からブドウを収穫してワインを醸造し、20歳の成人式で贈る取り組み「苗木プロジェクト」を実施しており、今年で3年目を迎えました。
スパークリングワイン用のシャルドネやピノ・ノワールの苗木を町内の子どもに無償で提供し、1年ほどかけて子どもたち自身で苗木を育て、ニセコワイナリーのブドウ畑に定植。成人式の約2年前にブドウを収穫・醸造してワインを作り、式で贈る予定です。
このプロジェクトには、本間さんの「ワインを通じて学び、考えた経験を自身の夢につなげてほしい」という思いが込められています。
・note連動企画
町公式noteもご覧ください!
※二次元コードは本紙をご覧ください。
◇ワイナリー開業を目指す農業者への支援
就農を目指す農業者を支援し、栽培技術や経営手法、販売管理などを習得する機会を提供しています。また、醸造用ブドウ栽培による自立とワイナリーの立ち上げを応援しています。
2021年11月には、最低6,000リットルの製造が必要な一般の醸造免許に切り替え、設備も増設し、受託醸造を始めました。
現在は、将来ワイナリー開業を目指す3人を中心に、ブドウの栽培管理や、それぞれが収穫したブドウを原料にワインの醸造工程を手取り足取り指導し、将来のワインツーリズムの担い手を増やす計画です。
町のワイン造りの歴史を築き上げてきたニセコワイナリー。そんなニセコワイナリーに憧れ、今新たに3人がワイナリー開業へと動き出しています。町は今後のワイン産業の発展に期待し、この取り組みを応援していきます。
◆町はニセコのワインツーリズムを応援しています!
町では、民間事業者の活力や発案を生かし、これまでにない新たな視点からの町経済の活性化や地域内循環、商工観光地づくりの助けとなる取り組みを推進しています。
商工観光魅力アップ事業では、町内事業者間の新たな商品開発や販売などの連携体制強化を図り、持続的で魅力ある地域産業を町内で形成するため、事業者自らが実施する商工観光振興にかかわる取り組みを支援しています。
今回、このワインツーリズム推進事業が、魅力アップ事業の支援対象として選ばれました。
◆ワインツーリズム推進事業の主な取り組み
・新規参入3事業者向け勉強会(ラベル・パンフレット制作、酒販免許申請支援)を実施。
・テストマーケティング…3種類の新スパークリングワインを活用し、町内事業者や消費者の製品認知度を向上。
・PR活動…共通ロゴ・パンフレット作成、新しいふるさと納税返礼品として提供。
◆ワインツーリズム推進事業に期待すること
町が実施する事業者支援は2種類ありますが、商工観光魅力アップ事業は町内の事業者同士の連携により、新たな魅力や名産を生み出すために活用できる補助金です。
この事業は令和5年度から開始しており、ワインツーリズム推進事業は2例目となります。今回は同業者のつながりを強化する初めての事業なので、「同じ志を持った人同士の連携強化」のモデルケースとして、町内に新たな流れが生まれるのではないかと考えています。
今回の取り組みにより、町に新たな観光資源が生まれることになります。将来的には町内の宿泊施設や飲食店との連携など、みなさんの取り組みがさらに発展し、継続していくことを期待しています。(商工観光課商工観光係)
商工観光魅力アップ事業についてはこちらから
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問い合わせ:商工観光課
【電話】0136-44-2121