くらし 私たちのまちの家計簿(1)

令和6年度各会計決算から見るまちの財政事情
※根拠:まちづくり基本条例第45条 財政状況の公表

令和6年度の町の決算が現在、町議会で審査されています。
そこで今月は、昨年度町のお金がどのように使われたのかをお知らせします。

◆一般会計の決算
歳入:75億9,406万円

歳出:74億1,112万円

・年度ごとの決算額(一般会計)

令和6年度は前年度を上回る決算額となりました

・町民1人あたりの決算額(一般会計歳入)
147万1,433円
※令和7年3月31日現在の住民基本台帳人口5,161人で計算
まちの財政(一般会計)を年収400万円の家庭に置き換えてみると…


※イメージしやすいように町の経費を置き換えています。参考としてご覧ください

◇公共施設の整備
令和6年度の一般会計決算は、町税などの増加により歳入で前年度比+18億7,400万円(+32・7%)、歳出は前年度比+19億7,340万円(+36・3%)となり、歳入歳出ともに前年度から大きく増加しました。
主な事業としては、消防庁舎建設工事やニセコ高校寄宿舎整備工事、町道ニセコミライ通整備工事、公営住宅改善工事などを行いました。

◇令和7年度への繰越事業
事業の進捗(しんちょく)状況や国の予算措置時期などの要因から、「新団地整備事業」、「価格高騰緊急支援給付金・低所得世帯支援事業」などを令和7年度へ繰り越して行います。繰り越す予算の総額は3,107万円で、国や道の補助金の活用や町債の発行により収入を確保し、実施します。

◇町税収入は1億7,557万円の増額
主要な財源である地方交付税は、普通交付税が2,351万円の増、特別交付税が1億3,894万円の増とともに増額したことで、前年度から1億6,245万円の増額(+6・5%)となりました。町税は、前年度から1億7,557万円の増額(+16・9%)となり、昨年度に引き続き10億円を超える税収となっています。令和6年11月から新たに導入した宿泊税に加え、町民税と固定資産税のいずれもが過去最高となる税収を記録していることが大幅な増収の要因となっています。
また、町債(国や銀行などからの借入)については、事業規模の大きな工事が増加したことにより、8億8,883万円の増額(+211・7%)となりました。

◇ハード面・ソフト面での必要な投資
ハード事業では、公営住宅改善事業(中央団地)、町道等整備改修事業(町道曽我停車場線補装長寿命化事業ほか)、橋梁長寿命化整備事業(浜本橋ほか)、宮田地区配水管更新事業など、社会基盤の整備更新を進めました。
ソフト事業では、クリーン農業の実施や、持続可能な観光地域づくりへの取り組みなどで、本町の基幹産業である農業・観光の振興に力を注ぎました。
また、子ども医療費制度の継続や、長期休日子ども預かり事業など、福祉・子育て施策も継続実施しています。

◇今後の施設整備に向けて
現在、着手して10年目となった国営緊急農地再編整備事業(国の直営事業)が、令和9年度の完成に向けて工事を進めているほか、消防庁舎再整備事業や倶知安厚生病院第2期整備費用負担事業、公営住宅改修などの事業も計画的に進めています。これらの投資的な事業の実施にあたっては、国からの支援割合の高い町債の借入や事業の優先順位付けや平準化により、地方債残高の適正管理に向けた町財政の安定的な運営に努めていきます。