子育て 令和7年度教育行政執行方針 教育長齊藤信之(2)

▽社会の変化や教育ニーズの多様化への対応
(1)特別支援教育の充実
一人一人の教育的ニーズに応じた支援を行うとともに、合理的配慮の正しい理解に基づいたインクルーシブな教育システムの構築を図ります。支援員の配置、通級指導教室の開設、関係機関との連携など、必要な支援が適切に継続される環境整備に努めます。

(2)不登校への対応
実態に応じた個々の学びを保障する授業づくりや困ったとき・不安なときにはいつでもSOSを発信できる学級づくりなど、すべての児童生徒が安心して学校生活を送ることができる学校づくりに努めます。
登校できない状況が続く児童生徒に対しては、実情に応じたきめ細かな指導・支援を行う必要があることから、関係機関と連携を図りながら、組織的、計画的な対応を継続させます。また、専門家による教育相談を実施できるようスクールカウンセラーの派遣やカウンセリングルームの開設の他、教育支援センターの利用や学校における受入体制の工夫、端末によるオンラインでの学習支援等、多様で効果的な教育と教育相談の機会・場の確保に努めます。

(3)外国語教育の充実
外国語指導助手との連携・協働を推進し、外国語に慣れ親しむとともに、実践的なコミュニケーション能力の向上を図る授業づくりに努めます。
英語力の段階的向上を目指して実用英語技能検定を受ける中学生に対しての受験料補助を実施します。

▽安全教育・安全管理の推進
生活・交通・災害等に係る実効性ある取組を進め、適切に判断し、主体的に行動できる資質・能力の育成に努めます。特に、ネット上でのいじめや人権侵害、違法・有害情報の深刻化を踏まえ、SNSのリスクや情報モラルを理解し、正しく活用することができる情報リテラシーの向上に努めます。
また、火災や地震、不審者侵入、食物アレルギーによるアナフィラキシー等、教職員の危機管理能力を高める研修や訓練を実施し、事故防止に努めるとともに、スクールガードによる登校見守り活動など、地域や関係機関と連携した取組を行います。

▽学校における働き方改革の推進
これまでの教職員の働き方を見直し、子どもたちと向き合う時間や自らの学びを深めるための時間を確保していくことは、子どもたちの質の高い学びと持続可能な学校の実現につながるものです。「働き方改革行動計画」に則り、教育委員会と学校が緊密に連携しながら実効性ある取組の推進に努めます。
ICTを積極的に活用し、校務の効率化や学校運営体制の改善を図るとともに、保護者・地域への周知を行い、理解と協力を得ながら取組の前進を図ります。

■高等学校教育について
▽地域産業を担うスペシャリストの育成
基礎的・基本的な知識・技能に加え、農業や食に関する専門性を養い、グローバルな視点をもって地域産業を担うことのできる生徒の育成に努めます。コース性の特色を活かした教育活動をはじめ、農業クラブ活動、企業や関係機関と連携したプロジェクト学習等を通して、社会人として必要な指導性・社会性・科学性を養い、生産・加工・販売までを見通すことができる人材の育成に努めます。

▽豊かな心でたくましく生きる人材の育成
豊かな心を養い、互いに磨き合い、他者と協力して自らの人生と社会の未来を創造するために尽力できる生徒の育成を目指します。各種ボランティア活動や伝統芸能の継豊かな心を養い、互いに磨き合い、他者と協力して自らの人生と社会の未来を創造するために尽力できる生徒の育成を目指します。各種ボランティア活動や伝統芸能の継承、異校種連携や収穫物の販売活動等、地域に積極的に関わることを通して社会参画意識の向上に努めます。
また、いじめ問題の重大性を認識し、全教職員の協力体制のもと、防止と早期発見・早期解決に取り組むとともに、生徒の主体的な防止対策を実行し、誰もが安心して過ごせる学校生活を自分たちで創りあげていこうとする態度の育成に努めます。

▽自己実現を図る進路指導
インターンシップや企業見学など体験を取り入れた体系的・系統的なキャリア教育を推進し、望ましい勤労観や職業観を育てるとともに、生徒一人一人が主体的に進路を選択できるよう継続的な支援に努めます。各種資格取得検定への受験料補助を行い、目標をもって挑戦する態度を育成するとともに、進路の実現に向けたガイダンス機能の充実に努めます。進学に向けた必要な学習支援にも計画的に取り組みます。

▽魅力と実績による生徒募集
オープンキャンパスや体験入学、学校訪問等を通して、魅力ある教育内容や実績の他、寮や各種助成制度等を積極的に発信し、農業や菓子製造、地域連携に興味をもって主体的に多様なことへ挑戦しようとする生徒の受入れにつながる生徒募集を行います。