しごと 未来へつなぐ―それぞれの事業承継(2)小川屋

村内に事業所を置く中小企業者の円滑な事業承継のため、事業承継に要する経費に対し補助金を交付する「真狩村中小企業経営承継事業補助金」制度を昨年から開始しました。
この制度を活用し、事業承継を行った事業所を順次ご紹介していきます。

■真狩村の味を守る老舗食堂「小川屋」
真狩村に根ざして68年。地元の人々に愛され続けてきた老舗食堂「小川屋」が、このたび3代目の高見順子さん(81)から、息子さんの高見秀志(としゆき)さん(38)へと代替わりしました。
昭和32年に順子さんのお姉さんがおやき屋さんとして開業した小川屋は、その後お兄さんが中華料理店を、そして順子さんが現在の食堂スタイルを確立するなど、時代と共にその形を変えてきました。
それぞれの時代で、地域の人々の胃袋を満たし、温かい思い出を育んできた小川屋。その歴史が、真狩村の食文化を豊かに彩ってきました。

▽4代目・高見秀志さん
秀志さんは、札幌の高校を卒業後、栄養系大学へ進み、調理師および栄養士免許を取得。古平町や滝川市の養護施設等で働き、腕を磨きます。
10年前に母の順子さんが体調を崩されたこともあり、結婚を機に小川屋へ就職。5年前から事業承継について検討を進めていましたが、今春で先代の名前での営業許可が切れることも考慮して、商工会の支援を受け今年の1月、正式に事業を承継し4代目となりました。
小川屋の人気メニューは、真狩村産のハーブ豚のカツ丼や豚丼、そしてラーメン。
チャーシューは、継ぎ足し続けている秘伝のタレで、伝統の味を守り続けています。
新しい挑戦にも意欲的な秀志さんは「お客さんも多様化しているので、いろんな人に対応できるメニューをそろえたい」と語ります。どうしても出てしまう端肉を活用したハンバーグの研究や、低温調理器を導入して新たな味の開拓にも余念がありません。
長年にわたり真狩村の「食」を支えてきた小川屋は、さらに魅力的なお店へと進化していくことでしょう。
地域の味がこうして受け継がれていくのは、嬉しいことです。これからも応援しています。