文化 ふるさと探訪

■エンバク(燕麦)508回
写真は「エンバク」というイネ科の植物です。特徴としては麦に似ていますが、エンバクの方が実の付き方の間隔が広くなっています。町内の畑では、連作障害を防ぐことや農地の地力を高めるため、緑肥としてエンバクを植え付けて、成熟する前に畑の土に混ぜこみます。
倶知安でのエンバクの栽培は明治時代から始まり、最初は自宅で飼われている馬の餌としての栽培されていました。1907(明治40)年頃になると、陸軍の軍馬の餌としての需要が高まり全国で栽培が増え、1923(大正12)年には町内でも、2,452ヘクタールの大きさの畑で栽培されていました。
エンバクは馬の餌以外に、昔は種子用のジャガイモを畑で越冬保存するための敷きわらなどに利用されていました。また、エンバクの実はオートミールと呼ばれ、加工されたものがヨーロッパを中心とした世界各地で、かゆや玄米、麦、ドライフルーツと混ぜてグラノーラとして食べられています。
夏の一日、エンバクを探しに町内にある畑に行ってみてはいかがでしょうか。
文:今井真司(倶知安風土館学芸補助員)