子育て 令和7年度 教育行政執行方針(5)

▽社会体育の充実
社会体育の充実につきましては、「長沼町スポーツ推進計画」に基づき、長沼町スポーツ推進委員会や各スポーツ団体と連携し、健康で活力に満ちた生涯スポーツ社会の実現と、町民一人一人のライフステージに応じた、各種スポーツ大会の開催を継続し、技術力向上に努め、町民の誰もが気軽にスポーツに親しめる環境づくりを進めるとともに、子どもから高齢者までの体力・運動能力向上のため、各種スポーツ教室の開催などを引き続き実施してまいります。
また、中学校における部活動の今後の在り方について、少子化が進む中でも、将来にわたり生徒が放課後の活動に継続して親しむ機会を確保できるよう、自発的な参画を通して「楽しさ」「喜び」を感じ、自己実現、活力ある地域づくりの環境を一体的に整備していくことを目指します。そのために専門的知見のあるコーディネーターを活用し、長沼町立学校部活動地域移行検討協議会で協議を重ね、効果的な体制づくりを進めてまいります。

■以上、令和7年度の教育行政執行に関する主要な方針を申し上げました。

令和5年4月に、こども基本法が施行されました。この法律は、児童の権利に関する条約の4つの原則「差別の禁止」、「生命、生存および発達に対する権利」、「児童の意見の尊重」、「児童の最善の利益」の趣旨を踏まて策定されております。とりわけ、子どもに関連した施策について、第11条には、国及び地方公共団体は、こども施策を策定し、実施し、及び評価するに当たっては、当該こども施策の対象となるこども又はこどもを養育する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。と示されており、教育行政をはじめ行政全般は、子ども施策を策定・実施・評価するに当たり、施策の対象となる子ども、または子育て当事者等の意見を幅広く聴取して反映させるために必要な措置を講ずることを定めています。
一昨年、教育委員会では小中高校の児童生徒全員を対象に、新しい学校に対する要望・意見を募るアンケートを実施し、それら要望・意見をもとに児童会生徒会書記局による学校づくりワークショップを開催しました。そのワークショップの場で「小さいうちから自分で選んで行動できる力をつけることが大切である」という意見が表明されました。大いに賛同するとともに、子どもと正面から向き合っているか問われていると気づかされました。問われた答えの一つとして、子どもの行政参画のため、コミュニティ・スクール(学校運営協議会)委員に新たに高校生を任命しました。早速、高校生委員から熟議の場でフレッシュな情報を発信してもらっております。子どもたちは未来に向けて素晴らしい考えや可能性を秘めていることを実感しているところです。
子どもたちの意見表明の機会に臨みながら、一人一人の子どもが主体的に学び、自ら選び取り行動できる人材育成を進めていく、そのことをあらためて決意したところです。意見表明のために議論する機会を増やし、施策に子どもの意見を反映させ、大人が誠意をもって対応していくことで、子どもは民主主義の土台となる自治的諸活動に関心を示すとともに、よりよい世の中をめざす社会参画の意義に気づくようになっていきます。そして、それらを積み重ねることによって、多様な人々と協働し様々な社会的変化を乗り越え、持続可能で豊かな長沼の創り手となる、その基礎を培うことができると確信しております。新しい学校づくりに向けた取り組みは、授業改革を含め長沼町の将来を創る「ながぬまっ子」を育んでいく貴重な場にもなっていることをご理解いただきたく存じます。
教育は国家百年の大計と申します。現在の「ながぬまっ子」たち、そして、まだ見ぬ未来の「ながぬまっ子」たちのために、様々な工夫を積み重ねながら、社会全体で育んでいくよう努めてまいります。

今後も長沼町教育目標やこの度改訂された生涯学習推進計画の理念を活かし、家庭・学校・地域が密接に関わりながら、「ながぬまっ子」の良さや可能性を開花させ、自らの力で、多様で豊かな明るい未来を切り拓いていくことができるよう、全力で本町教育の充実・発展に取り組んでいく所存です。
町民の皆様並びに町議会議員の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、教育行政執行方針といたします。