健康 診療所だより No.317

診療所長 浦本幸彦

■コロナとインフル二本立て
ひぇーもう三月ですか。
光陰矢の如し。早いですね。
ちなみに光陰とは光(日、太陽の事かな)陰(月)の意味で月日、時間の移り変わりを表しているようです。英語でもTimeflieslikeanarrow.って全く日本語と同じ表現があるそうです。ホント~?
一月中旬から北竜町で発生したコロナ感染症集団発生の報告です。(久しぶりに医学的なお話ね)
世間でインフルエンザが大発生していると騒いでいた頃、我が町北竜ではインフルエンザよりコロナ感染症の方が大発生していました。原因を考えますとコロナ患者さんの症状に大きな差がありました。熱はなく元気ですがちょっと喉がイガイガするな~程度の方から、熱も出るし倦怠感もしっかりある方までバラバラでした。もしかすると無症状の方もいたのかもしれません。軽症、無症状の方は仕事にも出ますし新年会にも喜んで参加したでしょう。症状は軽くても感染力は強烈なコロナです。いくつかの集団発生が見られました。止むを得ないですね。ウイルスを巻き散らかした方々(ごめんね、乱暴な言い方で)もまさか自分が感染しているとは思っていなかったでしょうしね。
幸いなことに当院で加療した方の中からは重症化した方はいませんでした。
ご存知のようにコロナウイルスは変化しています。それと同時に我々ヒトも抵抗力を備えたり変化しています。コロナウイルス感染の症状は軽症化してきていると思われますが感染力は依然強力です。
用心してくださいと言いますが簡単ではないですよね。熱もなくちょっと喉がイガイガする程度で人とはなるべく会わないようになんて指導は現実的ではないですもんね。
最新のコロナウイルスはこんなもんだと皆様に知って頂く事が大切かなと思っています。
片やインフルエンザの話題ですが昨年より痛い注射でなく点鼻薬のフルミストという製品が承認されています。2歳以上19歳未満の方に使用できます。大人の場合は抗体産生率が低いようです。
生ワクチンなので一年目は用心された方もいたようですが、当院でフルミストを実施しインフルエンザA型に感染したものの、37度台の発熱が一日のみで他の症状は出なかった症例を経験しました。
この方はキチンと抗体を産生し、感染しても即座の生体防御反応でごく軽く治まったケースでしょう。すべての場合に当てはまる訳ではないでしょうが手ごたえを感じた症例でした。
子供にとっては痛い注射は嫌です。点鼻薬を注入する際も初めてですからおっかなびっくりのケースが殆どでしたが、終わると肩透かしをされたかのように「えっ、こんだけ」と笑顔で退室していきました。
補助の無い地域では有料で高いお金を払っていましたが北竜町では無料でした。子供達だけでなくお財布にも優しかったワクチンでした。

◆北竜町立診療所
休診日のお知らせ
3月26日(水)は午後1時30分より、浦本先生が深川市において介護認定審査会に出席のため、午後より休診となります。