- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道北竜町
- 広報紙名 : 広報ほくりゅう 令和7年5月号
診療所長 浦本幸彦
■農家あるある
3月に受診した農家の方々に共通していたのはきれいに満遍なく日焼けした黒いお顔でした。まるで日焼けサロンで丁寧に焼いたようです。
毎年の事なのでしょうが今年特に目立ちました。夏の日焼けとは明らかに異なっていました。そりゃそうでしょうね。下から雪の反射も加わり上下から焼いていますもんね。今年は条件が良く(笑)きれいに焼けたので目立ったのでしょうかね。
それと同時に全身の筋肉痛や疲労感も訴えます。しかし皆さん表情は暗くありません。どちらかと言うと笑顔です。堅苦しく表現すれば一次産業に従事する者だけが味わえる生きるために大切な食料を創り上げる喜びと申しましょうか自負の表れと言いましょうか。良い笑顔です。明るい農村のナレーションかよ!
(明るい農村、NHKで昭和38年から22年間放送)
男性陣は無頓着です。無防備で真っ黒こげですが、女性陣は日焼け対策のクリームや大きなツバの帽子などを使用していましたが下からの攻撃でやられた方もいました。大きなツバの日よけを下にもつける必要がありますね。カネゴンみたい。懐かし~
日焼けがシミやしわの原因になるようなのでお気を付けください。
シミやしわと言えば診察室での常套句があります。
年配の方に対して
「若い頃あなたの肌はどうでした?ツルツル、プルンプルンだったでしょう。今みたいにシミやしわはないでしょ?(直球ですね)筋肉や内臓もそうですよ。見えていないけど若い人のと色も鮮度も違うと思いますよ、そして働きも」
気が若くてついつい無理をしちゃう先輩方に対しての脅し文句の一パターンです。
歳を取ると体力の衰えや身体機能低下を実感する事はあると思います。言われなくてもご存知ですが、わかっちゃいるけどやめられないパターンで無理しちゃうようです。
やり過ぎても体を壊すことがありますし、やらないと体が鈍っちゃいますしね。適度な運動習慣が必要です。
習慣と言えば高齢者になると新聞のお悔やみ欄は必ず見るという方がいます。やや俗っぽい行為にも思えますが、自宅でヒトが亡くなることが少なくなった現代では「臨終の学び」の一環として意味があります。自分と同世代や年下の方も亡くなるんだという確認ですね。また時代の変遷にも気付くと思います。
平均寿命の推移は
(小数点以下四捨五入)
昭和30年(1955)には女性68歳、男性64歳
平成2年(1990)には女性82歳、男性76歳
令和元年(2019)では女性87歳、男性81歳
と伸びてきています。ただし健康寿命を延ばすには体と頭と心の鍛錬が必要です。
今回もお願いです。
高齢者こそ弛まない努力が必要とされています。厳しいですが頑張りましょう。
応援しています。
◆北竜町立診療所
休診日のお知らせ
5月14日(水)は午後1時30分より、浦本先生が深川市において介護認定審査会に出席のため、午後より休診となります。