- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道鷹栖町
- 広報紙名 : 広報たかす 令和7年8月号
●5つの地区ごとに工夫を凝らして、特徴的な地域運営組織の活動を紹介
地域運営組織としての活動を開始して3年目、地区計画や地域での話し合い、研修成果などを生かして、従来から取り組んでいた活動の充実はもとより、各地区の特徴を生かした、新たな取組みも進められています。
▽鷹栖地区
道内産木材をふんだんに活用した開放的な雰囲気や、広い駐車場スペースを有する「ふらっと」の建物施設の特性を生かして、キッチンカーや手作り作家さんなどが出店するマルシェイベントの開催が大幅に増えて、多くの利用者で賑わっています。
また、地元のハンドメイド作家さんの作品や新鮮野菜を販売する常設スペース「ふらっとマーケット」を、今年の7月から本格的に開始。製作や生産をする地元の方の活動の幅を広げている栗山町の取組みを視察で学んだことをきっかけに、早速、鷹栖地区での実践につなげて、出展者さんと利用者の方と、双方から好評を得る取り組みになっています。
・ふらっとマーケット。事務所前のスペースにハンドメイド作品や新鮮野菜が並びます。
▽北野地区
これまで地区住民センターの事業を知らなかったり、関わりが少なかった方にもつながりを持ってもらえるようにと、新しい視点での事業展開や交流の機会づくりに力を入れています。
その1つが、特に子育て世代をターゲットに、誰もが関わりを持つ「食」を通じて、地域の世代間交流を活発にしたいと企画した「実りごはん」。地域の方を講師として、その方ならではのレシピを学び、調理と食事をしながら交流の時間を楽しみたいと、幼児や小学生の子を持つ世代、親子の参加が広がっています。
また、地域への愛着を深めてほしいと企画した「北野コミセンオリジナルTシャツ」。同様にオリジナルTシャツの取組みをしている石狩市浜益地区の地域住民有志が北野地区を訪れ、海の幸の出張販売会を催すなどして地域間交流を深めたり、上川教育局と共催で防災の研修会を実施するなど、様々な連携を積極的に進めて事業の充実を図っています。
・講師を務める地域の方と参加者とで交流が深まる「実りごはん」。多世代交流で地域につながりが広がります。
・浜益地区「出張朝市」。浜益地区有志の方と北野地区住民の方との交流が深まる場面もありました。
▽中央地区
令和5年度中から新たに取り組んでいる、交流サロンの活動が充実しています。様々な種類の鍋の味を食べ比べる「鍋バイキングパーティー」など、毎回趣向を凝らした企画で、月に2回程度のペースで開催。企画する内容は、参加している住民の方の「やってみたい」意見から決まることもあります。住民センターがある日、「スナック貴帆」に変身して、おいしいおばんざいとお酒で交流が深まる機会が生まれたり、行事への参加や運営協力、住民センターに来館することで貯まるポイントカード「まんなカード」の取り組みも進めていて、令和4年度以前と比較すると、日常から多くの方が住民センターを訪れるようになって、地域の交流の機会が増えています。
令和7年度からは新たに、「中央防災倶楽部」も発足し、地域の防災力向上に向けて、先駆けて取り組んでいます。
・サロン活動を通して地区の様々な世代の方と交流が広がります。
・昨年初開催から地域の方のリクエストで“臨時開店”が続いているスナック貴帆。
▽北斗地区
モデル地区での話し合い成果をもとに、「見守りほくと」「防災ほくと」「みんなの畑ほくと」の3本柱で事業を進めている北斗地区。「愛着のある住み慣れた地区で住み続けられるように」と、特に福祉分野の独自の取組みに力を注いでいます。
地区に住む皆さんの、買い物、移動手段、見守り、外出や交流の機会などについて話し合いを繰り返しながら様々な取組みを試行。令和6年度には「おかわりないですか訪問」として、月に1度、80才以上の一人暮らし世帯と夫婦のみ世帯の方を1軒1軒、女性理事と地域の方の協力で作った手づくりのお土産の品を持ちながら訪問して様子をお伺いする取り組みをスタートしました。
「防災ほくと」では防災備蓄品の充実や地区住民センターでの訓練、「みんなの畑ほくと」では住民センター前の未活用スペースを有効活用して野菜を育て、地域の方の参加で管理を行い、収穫祭の交流イベントを実施しています。
・おかわりないですか訪問。顔を合わせての会話に笑顔の花が咲きます。
▽北成地区
世代を問わずに地域で一体となって活動を進めるつながりの強さを生かしながら、地域外からの交流や関係人口を巻き込んだ事業にも積極的に取り組んでいます。
モデル地区のトライアル事業から毎年続いている、ドライブインシアターを核としたイベントでは、活動に関心を持った札幌圏からの若者団体が毎年ボランティア参加を続けていて、近年では地区文化祭などの他の行事にも参加するなどの交流が広がりました。また、かねてから地区で開催している「園芸教室」の実施協力でつながりがあった旭川農業高校との連携が深まり、今年初めて、地区住民センター周辺の花壇整備などの作業を、地区老人会と旭川農業高校生徒とが一緒になって取り組みました。
まちLaboメンバーの若手が中心となって、地域で新たな交流事業を企画する「北成総合企画部」も今年から新たに立ち上がり、旧北成小学校周辺で様々な企画を実施していく見込みです。
・札幌から北成地域に通う若者たち、文化祭ではステージにも立ちました。
・今年7月の北成総合企画部ビアガーデン交流イベント。若手の工夫でお洒落な空間を演出。