くらし あったかす発「北の大地から」

■第九の響き
鷹栖町長 谷 寿男
鷹栖町民第九コンサートが10年の時を経て、7月20日にたかすメロディーホールで再演された。年末に全国各地で演奏会があることで有名なベートーヴェン作曲「交響曲第9番(合唱付き)」であるが、鷹栖町では2005年7月に初演され、2015年に2回目。
今回が3回目であり、鷹栖町出身のオペラ歌手の中江早希さんと夫の氷見健一郎さんや、芹澤佳通さん、地元声楽家の佐々木智美さんと実力派ソリスト4名に加え、演奏も指揮者の萩原靖弥さん率いる旭川フィルハーモニー管弦楽団となり、たかすメロディーホールを中心とした音楽仲間と支える人たちの感動の舞台となった。
10年の間に新型コロナウイルス感染症の大流行や物価の高騰などもあり、実行委員長の紺野弘克さんをはじめ実行委員会の方々は、今まで以上にご苦労が多かったと推察する。
それでも毎週2回の練習会には、統括合唱指導の成田潤子先生や合唱指導の奥村祥子先生、練習伴奏の猪口奈未先生の献身的な指導を中心に、東京から帰省される中江さん夫妻の強力かつアットホームな指導にも背中を押され、開演時には過去最高120名余の団員数が集結。1日限りの歓喜の歌声をホールに大きく響かせたことは感慨深い。
「フロイデ♪〜=おお友よ♪」の歌詞から始まる「第九」は、まさしく人が顔と顔を合わせ、相手を感じ、心を通い合わせ、聴衆の心を震わせた「最高の芸術」であった。