- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道鷹栖町
- 広報紙名 : 広報たかす 令和7年9月号
■ゴールドコースト市との30年
鷹栖町長 谷 寿男
1995年11月。当時の神田町長は「オーストラリアのゴールドコースト市と姉妹都市になるとマスコミもフラッシュの数もすごいもんだな」と芸能人の結婚発表のように並んだテレビ局カメラ、新聞社各社の取材の後に広報担当の私に誇らし気に、少しはにかんだ笑顔で話されたことを思い出した。
あれから30年の年月が流れ、住民中心の交流事業である両自治体の中高生派遣・受入事業やゴールドコースト市民が「鷹栖町のALT(外国語指導助手)」として活動する事業が継続され、素晴らしい成果をあげている。
30年の節目にゴールドコースト市のトム・テイト市長ご夫妻が8月下旬に来町され、11月には町民訪問団をお招きし、正式な提携再確認式を議場で行いたいとご提案いただいた。
パレットヒルズで記念植樹の後、町民を前に市長は「特に教育と文化分野に築かれた強い絆を誇りに思います。私たちは世界中に11の姉妹都市を有していますが、間違いなく最も成功し永く続いているのは『ALTプログラム』です。これまでALTの市民26名を迎え入れ、みんなが鷹栖町を『ふるさと』として過ごしたことに感謝したい」と謝辞を述べられた。
世界有数の観光経済都市で70万人以上の人口でありながらも「人口の問題ではない。住民同士の真の交流が大切であり、鷹栖町は最も大切な友人の一人だ。」と握手を求めてきた右手に温かく流れる歴史の血流を感じた。