- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道利尻富士町
- 広報紙名 : 広報りしり富士 令和7年6月号
三.学校と地域との接続性と人づくり
教育における人づくりは、個々の児童・生徒の可能性を最大限に引き出し、社会に貢献できる人材を育成することです。人口減少に伴う深刻な「なり手不足」や「働き手不足」への課題に対応するためには、高度なスキルや創造力を育むキャリア教育と学校と地域社会を結び、地域全体で子どもを育てる風土を醸成することが大切であると認識しています。学校において堅実な職業の魅力と社会的な役割を伝える授業や体験活動を強化するため、これまでのふるさと教育での教科等の枠を超えた横断的・総合的な教育活動の工夫をしてまいります。さらに学校運営協議会(コミュニティ・スクール)をはじめ、地域の施設や人材等、身近な教育資源を積極的に活用した学習の充実に努めることで社会において主体的に生き、貢献できる人材を育成できるような地域との接続性に取り組んでまいります。
様々な要因で学びに向かうことのできない子どもたちが増加傾向の中、昨年度から実施している医療系専門大学である北海道医療大学との組織的な連携をさらに強化し、子どもたちの心と環境の改善へ向けたスクールカウンセリングをはじめ、児童生徒の個別のデータ解析や大学生のボランティア実習の受入れを実施し、「メンタルヘルスケアの先行地域」として「北海道医療大学メンタルヘルス連携事業」を継続するとともに地域の課題を含めた包括的な連携を模索しながら実施してまいります。
令和六年度から道内二十九市町村がスポーツ庁の委託事業を活用し、部活動の地域移行の実証事業に本町でも先行的に取り組んでいます。地域の実情に応じた持続可能で多様なスポーツ環境を整備し、多様な機会を確保するため「地域の子どもたちは学校を含めた地域で育てる」という理念のもと関係団体との協力を得て、今年度は新たにバドミントン部の地域クラブ活動を展開してまいります。国の改革推進期間が令和七年度まで、次期改革実行期間を令和十年度までとしている今後の方向性を着実に捉え、課題の解決をしつつ安定的・継続的に「地域展開」が進められるよう取り組んでまいります。また、活動拠点となる学校開放の仕組みづくりや環境の整備、さらには学校施設が災害時のプラットフォームとなれるよう鴛泊中学校体育館のLED化を実施し、ゼロカーボンの取り組みへの貢献を推進してまいります。