くらし 町長室からこんにちは

新得町長 浜田正利

厳しい経済状況の中、明日を感じた出来事を三点ご報告します。
一点目は、町内のサホロ畜産事業協同組合が、次世代を見据えた設備投資として「化製プラント」を整備するとのお話がありました。今回新たに整備される「化製プラント」は、ケガや病気で食用に出来ない牛を、肉骨粉と油脂に加工する施設で、1日当たり20トン(およそ60〜80頭)の処理能力を備えた施設です。これにより、既存の施設と合わせて合計30トン(およそ90〜120頭)の処理が可能となる見込みです。十勝管内はもとより旭川方面の牛も集めて処理をされるとのことで、畜産業の下支えをする会社として、改めて存在感の大きさを実感しました。なお、今回の投資額は20億円との事でした。今後の状況により、更なる投資も予定されており、地域経済を考えても大変ありがたい取り組みと思っています。
二点目は、新得町農業協同組合の第95回通常総会が5月23日に開催されました。昨年に続き、様々な要因から厳しい経営環境の下ではありましたが、約1億3千万円の当期利益、約9千万円の剰余金処分がなされる決算報告がありました。各種業界から様々な困りごとが聞こえてきますが、そのような状況下においても持続できる産業として「農業」が結果を得られていることに対し、敬意を表するところです。同時に、食料は国民の安全保障の一つでもあり、これからも国・北海道・関係する方々と様々な連携を深め、新得町としても農業政策を推進していきますので、町民の皆さんのご理解とご協力をお願いします。
三点目は、西十勝森林組合の第56回通常総会が5月30日に開催されました。新得町農業協同組合と同じく、様々な要因から厳しい経営環境の下ではありましたが、昨年を上回る数字が報告され、当期剰余金約2,430万円を計上し、結果約2,160万円の剰余金処分の説明がありました。昨年も触れましたが、森林組合が多額の負債を抱え平成14年度から再建をスタートし、組合員、役員、とりわけ職員の努力により12年間で再建を完了させたことを思い出しました。今の組合があるのも当時の方々の努力とそれを引き継いできた組合員、組合長をはじめとした役職員の皆さんの協力の結果と強く感じたところです。山の町新得にとって、山づくりは経済のみならず環境面からも大変重要と感じておりますので、組合に限らず山に関係する全ての方々の一層の活躍に期待をするところであります。
町民の方とのお話を二点ご紹介します。
一点目は、プロのバスケットチームが新得町での合宿を計画しているとお聞きしました。経済はもとより町の知名度向上や、子どもたちにも大変良い影響があると考えています。具体的な話になれば改めてお知らせをいたします。
二点目は、町内小学校の校長先生とお話しさせていただいた際に、ふるさと納税の新たな商品開発について、小学生からアイディアを募集する、というご提案をいただきました。子どもたちの自由な発想に大いに期待しており、素晴らしいアイディアにはしっかりとした形でお応えしたいと考えています。