- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道新得町
- 広報紙名 : 広報しんとく(令和7年10月号)
木立 大賀(きだち たいが)さん
西十勝森林組合
地域おこし協力隊を経て林業の道へ-
◆新得町で働き始めたきっかけは?
以前は千歳市でホテルマンとして働いていましたが、室内勤務が中心で、太陽の光をほとんど浴びない毎日が続いていました。
そんな生活に少しずつ違和感を感じていた頃、家族が持ってきた新得町の「林業地域おこし協力隊」の募集チラシを目にしました。それを見た瞬間、「太陽の下で、自然の中で働きたい」という気持ちが強くなったんです。自然と関わる仕事をしたいという思いは以前からありましたし、思い切って新得町へ移住することを決めました。
地域おこし協力隊としての任期は8月末で終了しましたが、9月からは西十勝森林組合で働き始め、引き続き林業に携わっています。
◆現在の仕事内容について教えてください
夏場は、苗木のまわりの草を刈る作業が中心です。雑草が多いと苗木の成長を妨げてしまうので、しっかり育つための環境を整えるのが大事な仕事です。
草刈りは地道な作業ですが、木が元気に育っていくためには欠かせません。ほかにも、木の成長を助けるために不要な枝を落とす「枝払い」も行っています。
◆やりがいを感じるのはどんな時ですか?
やっぱり、自分が草刈りをした現場がきれいに整っているのを見ると、「やったな!」って気持ちになりますね。
汗をかいて作業した分、成果が目に見えるのがこの仕事の魅力だと思います。自然の中で、自分の手で環境を作っている実感があって、すごくやりがいを感じます。
◆逆に、課題に感じていることはありますか?
林業の現場はまだまだ知らないことばかりで、正直、毎日が勉強です。専門的な道具の使い方や安全管理など、覚えることはたくさんあります。
少しずつ仕事には慣れてきましたが、「人並みにそつなくこなす」というところには、まだ届いていないと感じています。
もっと経験を積んで、一つひとつ確実にこなせるようになりたいですし、先輩たちのように余裕を持って現場を動けるようになりたいと思っています。
◆新得町での暮らしはどうですか?
登山が趣味で、休日にはよく山に登っています。山頂にたどり着いたときの達成感は格別で、気分がリフレッシュされるんです。
新得町はアウトドアにぴったりの環境で、登山はもちろん、冬はスキーやスノーボードも楽しめます。
自然が身近にある暮らしは、思っていた以上に心地よく、毎日が充実しています。自然が好きな人には最高の町だと思いますよ。
◆今後の目標を教えてください
目指しているのは、「職人」のように、仕事をスピーディーかつ正確にこなせる存在です。ただ作業をこなすのではなく、効率よく、丁寧に、そして安全にできる人になりたい。頼りにされるような林業マンになれるよう、これからも一歩一歩、着実にスキルを身につけていきたいです。ゆくゆくは、自分が教える側に立てるような技術と知識も身につけていけたらと思っています。