くらし ー村長 森田のコラムー見る 聞く 思う

■カラを打ち破る
間もなく定例村議会が開会します。3月議会の審議の柱は次年度予算案。23年度「少子化ストップ元年」、24年度「シン・地方創生~地域の希望の向上~」に続き、中札内村では今回もテーマを設けました。目指すところは、これまでの“常識”からの脱却です(本紙4頁参照)。

今年は村長の改選期。マチづくりの方向性はトップによって変わり得ることから、そのような年の予算は「骨格編成」とするのが一般的です。政策的な経費(新しい施策や公共施設の整備費等)を盛り込まず、まちづくりの骨組みとなる義務的な経費(人件費や公共施設の光熱水費、道路の維持管理費等)だけを予算化するものです。

実際、本村も4年前は骨格予算とし、前年度額と比較して10%縮小した内容でした。ただ、予算の骨格編成は法律で定められたものではなく、政治・行政関係者にとっての慣行に過ぎません。次の村長任期は6月30日から。従来の流れで進めると、村政にとって重要な第一四半期(4|6月)が漫然と過ぎることになりかねません。

物価等を含めて社会経済情勢が大きく変動する中、停滞は許されない―。そう考え、本村は「村長改選期の骨格予算編成」という常識の殻を破ることにしました。テーマは「創造的継続」。現職(私)の政治的意向が反映されぬよう、「社会課題は何か」「その解決に必要な施策は」「どう成果を上げるか」を職員が徹底論議し、完全なボトムアップで事業構築しました。

このため、予算案は継続事業をより良くするための新たなソフト事業や施設整備等の“肉付け”がされています。個別の内容の可否は、議会の審議に委ねます。皆さんの暮らしに関わる案件として関心を寄せていただけると幸いです。

進取の気性に富む中札内村らしいマチづくりを目指します