健康 知床らうす国保診療所通信~みんなで育む・みんなの診療所~

■木島所長よりVol.22
▽町民のみなさん、あけましておめでとうございます
今回は、みなさんに加齢と病気の一般的な説明をしようと思います。
病気は大きく分けると、短期間で起こる変化が原因の病気と長期間で起こる変化が原因の病気があります。短期間で起こる病気の代表が感染症です。かぜをひくのは突然で、何らかの変化が起こっても元通りに治ります。
それに対して長期間の変化が原因の病気の代表が動脈硬化や運動器の変性疾患(高齢者の膝、肩、腰の痛みの原因の大半)です。動脈硬化は喫煙、高血圧、糖尿病、脂質異常、肥満、運動不足などの生活習慣病が長期間続いた結果起こります。動脈硬化は一方通行で進行し、内臓への血流が不十分になった結果として脳卒中や虚血性心疾患などが起こります。
高血圧、糖尿病、脂質異常といった生活習慣病は長期間の食習慣、運動習慣が原因であり、診断されたときにはすでに動脈硬化が進んでいて治すことはできません。たとえ血圧や血糖値などを薬で正常にしても、虚血性心疾患や脳卒中のような病気はやはり高確率で発生します。高血圧、糖尿病、脂質異常に対する薬物治療は、それらの重大な病気の発生確率を下げる目的で行っており、薬を中断することは副作用がない限りおすすめできません。
さらに喫煙は動脈硬化の進行のみならず、がんの発症や肺機能低下に最も悪い影響を与えていて、禁煙しても低下した肺機能は回復しませんし、がんも起こりやすい状況が長期間続きます。
こうした背景から、生活習慣病の治療をきちんと続けて頂きたいですし、そもそも発症しないために、「喫煙をしない」、「食事の内容を見直す」、「運動をする」ことをおすすめしています。
知床らうす国保診療所では、上記のような生活習慣病や関節痛などの慢性疾患についてのかかりつけ医機能、および急病やけがに対する救急医療機能を果たすよう職員一同努めております。
本年もどうぞよろしくお願いします。

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