くらし 町政ここが聞きたい 議会だより 9月定例町議会(4)

○須藤 尚人 議員
(1)水道水の異臭騒ぎ、その原因とその対策について
(2)遊休資産等の活用及び処分計画について
(3)「大鰐町公共施設等総合管理計画」の活用について
(4)中期財政計画(財政運営計画)の策定について
(5)大鰐町奨学資金貸付金について

問(1):八月二十三日に発生した水道水の異臭の原因はなにか。そしてその対策はどういうことを考えているか。また、久吉ダム水道企業団の水道管の更新計画を教えていただきたい。

答(1):(町長)
八月十九日から二十一日にかけての碇ヶ関方面の大雨により、町内水道水についても、異臭が確認された。ダム湖への一時的な強雨に伴う濁り水の流入が原因と考えられることから、降雨が落ち着くことにより、異臭物質の濃度は低下していくものと報告を受けている。なお、水道管の更新計画については、久吉ダム水道企業団の議会で御質問いただければと思う。

問(2):大鰐町議会では令和三年第一回(三月)定例会において大鰐町公共施設等に関する調査検討特別委員会中間報告書を提出している。対象施設は湯~とぴあ、おおわに山荘、旧高原スキー場、あじゃら公園内施設、旧小学校校舎・屋内体育館、役場庁舎、中央公民館、福祉センター、地区集会場等を含む町内の公共施設である。
これらの施設等の活用及び処分計画について、この報告書にこたえる形で、町としての個別具体的な方針を出していただきたい。

答(2):(町長)
大鰐町議会において、令和元年六月に、適切な公共施設のあり方、町の方向性への提言を行うことを目的に、「大鰐町公共施設等に関する調査検討委員会」を設置しており、現地調査や町民アンケートなどを行っていたことは、私も存じ上げている。
令和三年三月には、委員会の中間報告を行っているが、あくまでも議会に対する中間報告であったと認識している。それをご理解いただいた上で、町の考えを申し上げる。町の公共施設の改修等の実施見通しは、大鰐町公共施設個別施設計画に示しており、これを目安として、実施年度や事業費等を精査し、改修工事等を実施することとしている。近年の物価高騰等により、最重要課題である庁舎の建替えの見通しが立っておらず、遊休施設の解体等には、なかなか取り掛かることができない状況である。今後についても、限られた財源の中で、優先度を見極めて取り組んでまいりたい。

問(3):予算編成時などに大鰐町公共施設等総合管理計画をもっと活用して、PDCAサイクルなどに基づいて評価見直し、議会や住民への公表を進めながら計画を積極的に活用するようにしていただきたいと思うがいかがか。

答(3):(町長)
大鰐町公共施設等総合管理計画は、公共施設等の現況及び将来の見通しや、総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針を示したものであり、大鰐町公共施設個別施設計画等の上位計画として位置づけられている。大鰐町公共施設個別施設計画等は、上位計画である総合管理計画に基づき、施設ごとの具体的な対応方針を定めたものである。町では、個別施設計画を目安として、実施年度や事業費等を精査し、改修工事等を実施することとしており、予算編成に活用している。
財政事情等により、計画どおり進んでいないものもあるが、限られた財源の中で、優先度を見極めて取り組んでまいりたい。

問(4):近隣市町村でも中期財政計画あるいは財政運営計画という名称で五年程度の計画期間で財政計画を作っている。大鰐町は今も作っているのか、作るべきではないか。

答(4):(町長)
本町では、平成二十六年度において、健全化判断比率が財政健全化計画の計画値を上回って改善し、その後も早期健全化の基準以上とならない見込みであったため、早期健全化計画を完了した。しかし、現在においても、本町の財政指標は決して良好な数値とは言えず、今後も公債費等により指標の数値が悪化することが見込まれることから、令和六年度に新たな財政運営計画及び中期財政見通しを作成した。この計画により、中長期的な視点による安定的な財政運営を実現していく。

問(5):
(一)令和六年度の貸付け実績はどうなっているか。
(二)令和六年度中に広報、回覧で町民に周知した回数は何回くらいあったのか。
(三)子育て支援推進のために、基金の総額や貸付金額の増額をしてはどうか。
奨学資金の原資は奨学基金があり、約一億円の基金を元にそれを運用する形で貸付けしている。この形、その貸付金額の総額を増やすとか、あるいは貸付けの仕方を大学などの入学初年度に例えば百万とかまとまったお金を貸付けすると。町の奨学資金、無利子であるので、今一回一回の奨学機構あたりでも利子ついた貸付けをしている。非常に有益なので、もっと町民に周知して使ってもらうというような形でやっていけばどうか。

答(5):(町長)
(一)令和六年度貸付実績は二百二十八万円、返済額は七百十七万一千円である。また、令和六年度末における利用者は五十三名で、うち貸与期間中の方が七名、更にそのうち令和六年度に新たに貸し付けを受けた方は二名、貸与期間を終了した方が四十六名となっている。
(二)町広報には一回、二月号に掲載している。回覧での周知は実施していない。町ホームページには、二月から情報を掲載している。
(三)基金及び貸付額の増額の予定はないが、今後も利用者などからの意見を聞きながら、本事業を継続していきたい。