- 発行日 :
- 自治体名 : 岩手県一関市
- 広報紙名 : 広報いちのせき「i-Style」 令和7年4月号
◆市指定有形文化財(彫刻)「十一面観音立像(じゅういちめんかんのんりゅうぞう)」
弘法大師の作と伝わる本像は、高さ47cm、重量7.8kgの鉄製観音像で、高さ17cmの木製台座に差し込まれています。右手は欠損していますが、左手には水瓶を持ち、鋳造した際に型から大きくはみ出した鉄が削られずに残る荒々しい作風となっています。
現大東町渋民字竹町にかつて天台宗花山寺があったとされ、その本尊が十一面観音立像でした。後年に曹洞宗金谷山長寿寺に安置されましたが、やがて廃寺となり、本像は風雨にさらされ土に埋もれかけていました。明治30(1897)年に長寿寺は金谷稲荷山東川院(きんこくいなりさんとうせんいん)に統合され、本像も引き継がれました。渋民地域と鉄との関連性とともに、当地域の信仰を知る上でも貴重な資料です。
※詳しくは本紙をご覧ください。
所在地:大東町渋民字小林
指定年月日:昭和58(1983)年2月25日
問合せ:文化財課
【電話】82-2242【FAX】36-1668