- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県角田市
- 広報紙名 : 広報かくだ 令和7年7月号
『進化する糖尿病治療~よりよい生活のために~』
丸森病院 坂田 芳之
糖尿病は、血糖値が慢性的に高くなる病気で、放置すると心臓病や腎臓病、視力障害などの合併症を引き起こす可能性があります。しかし、最近では治療法が大きく進歩し、糖尿病と上手につき合いながら健康に生活することが可能になってきました。
注目されているのが、「GLP-1受容体作動薬」や「SGLT2阻害薬」といった新しい薬です。血糖値を下げるだけでなく、体重減少や、心臓・腎臓への良い影響も期待でき、多くの方に使われています。さらに、週1回の注射で一週間効果が持続するインスリン製剤も今年から登場し、注射負担の軽減が期待されています。
血糖管理をサポートする機器も進化しています。「FreeStyleリブレ」は、腕に貼るセンサーで血糖値の変動を把握することができます。指先に針を刺さずに、スマホや専用機器で簡単に血糖値を確認でき、生活管理がより楽になります。
これらの進歩により、糖尿病治療は「我慢」や「制限」だけでなく、「快適さ」と「安心」を目指す時代へと変わりつつあります。自分に合った治療法を見つけるためにも、気になる症状がある方や生活習慣に不安がある方は、ぜひ医療機関へご相談ください。