文化 大局観(たいきょくかん)で今を… 歴史好き市長のつぶやき〈第114回〉

今月28日から31日までの4日間、大阪・関西万博のローカル・ジャパン展に、いよいよ『横手のかまくら』が登場します。『水に感じる日本の神性さ』をテーマに、日本酒発祥の地とされる播磨(はりま)の中でも、多くの酒蔵がある兵庫県姫路市との共同ブースにより世界へ発信する計画です。北海道・東北地方の自治体では、唯一の参加となります。
横手の魅力を伝えることで、インバウンド誘客を図るとともに、市内の中学生に『かまくらキャスト』として運営に携わってもらうことにより、伝統の継承に対する思いや郷土への誇りの醸成(じょうせい)が図られるものと期待しています。
さて、私たちが普段『万博』と呼んでいる国際博覧会が日本で初めて開かれたのは、1970年の大阪万博です。高度経済成長期の象徴とも言え、シンボルタワーであった『太陽の塔』は、今でもその存在感を現(あらわ)し、人々を魅了しています。当時は、単なる展示会ではなく、日本の発展と未来への希望そのものだったことがうかがえます。
当市の出展は真夏ということもあり、「かまくらが暑さに耐えられるのか」といった声が各方面から寄せられています。初めての試みですので、工夫と努力により万全に対策します。万博からエネルギーをいただき、横手の子どもたちに、挑戦することの大切さや希望を伝えていきます。

■国際博覧会
1851年ロンドン(イギリス)博覧会が最初で、支配者たちが財産などを展示して権勢を誇示(こじ)していた。今では平和の象徴となっている。