くらし 公共施設の未来を考える(1)

全国的に公共施設の老朽化が問題となっています。
本市でも、多くの公共施設の老朽化が進んでおり、今後、大規模改修や建て替えの時期が集中することが見込まれます。
人口減少が進み、限られた財源の中で全ての公共施設を維持していくことは困難です。将来の世代に負担を先送りしないためにも、行政だけではなく、市民の皆さんが責任を持ってこれからの公共施設のあり方を考えていかなければなりません。

■公共施設の現状は
本市が管理する公共施設の延床面積は、令和5年度末時点で約22万3,600平方メートル(未利用施設を除く)で、そのうち施設類型別の割合では、小学校や中学校などの学校教育系施設が28%、公営住宅が13%、記念スポーツセンターや野球場、観光関係などのスポーツ・レクリエーション系施設が13%などとなっています。
また、一般的に建築後30年を経過した施設は大規模改修が必要とされており、全体の約50%の施設がこれに当てはまります。さらに10年後には、その割合が約75%に達し、今後多くの施設で大規模改修や建て替えの時期が集中することになります。

▽施設類型別の延床面積の割合

参考:行政経営推進室調べ

■将来人口推計と市民ニーズの変化
広報かづの8月号でお知らせした市人口ビジョンの将来展望では、本市の総人口推計は、若者の転出を防ぐための施策に力を入れ、転出抑制を図っていく中で、令和7年の2万6,130人から令和32年には1万6,876人と、約65%に減少すると見込んでいます。
人口の減少は、そのまま施設利用者の減少にもつながります。また、少子高齢化が進むことによる人口構造のバランスの変化によって、施設に対する市民のニーズも変化していくことが想定されます。

▽人口の将来展望

参考:鹿角市人口ビジョン(令和7年改訂版)

▽建築年度ごとの延床面積

参考:行政経営推進室調べ