その他 年頭のごあいさつ

■再生と繁栄の年に
明けましておめでとうございます。皆様には、輝かしい初春を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
旧年中は、村政運営に格別の御理解と御協力を賜り、厚く御礼を申し上げます。
昨年を振り返りますと、フランスでパリ五輪が開催され、日本人選手のメダルラッシュや米大リーグにおける大谷選手の超人的な活躍が報じられる中、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化と中東情勢の緊迫化に伴う地政学リスクの顕在化や世界の分断進行など、国際社会は不確実性が高まった年でありました。
国内では、能登半島や日向灘での地震、記録的な猛暑に台風や豪雨などの自然災害が多発し、改めて、自然の脅威を認識させられました。また、マイナス金利の解除、円安、衆議院議員総選挙では与党が過半数割れに追い込まれるなど、経済と政治の両面で大きな変化がありました。
県内においても県南部が記録的大雨に見舞われ、甚大な被害が発生し、市街地ではクマの出没が相次ぎ、対応に追われた一年となりました。
村では、国道342号が暖冬などにより、例年より一週間程度早い冬期閉鎖の解除、5月には有志で結成した丸太組が城下公園で初マルシェを開催、7月には交通死亡事故抑止継続日数3000日を達成、8月には初開催の成瀬ダム祭り2024に村の人口を上回る人出で沸きました。さらに、消防団第3分団第3部が小型ポンプ操法の部で6大会、村消防団として7大会連続で全県大会出場を果たす快挙もありました。また、4名の叙勲に加え、村老人クラブ連合会が全国連合会会長賞を受賞、地域おこし協力隊は70人を超え、中学校では卓球部や吹奏楽部が全県大会へ出場する活躍をみせるなど活況を呈した一年でありました。
一方、行政では高齢化の進行や災害に対応すべく、健康福祉課と防災対策室を新設するなど組織の改編を行いました。公約に掲げた第5次東成瀬村総合計画の着実な推進では、産業振興などで担い手や人手不足による手詰まり感は否めませんが、総合戦略の人口減少対策では、移住者の急増により一定の成果を挙げ、財政健全化においては、地方債は減少し基金が増加する好調が続いております。
今年は、総合計画と総合戦略、自身の任期も最終年度を迎えることになります。人口減少に伴い、新たな課題が同時多発的に発生する状況にありますが、皆様の生活を最優先に進取果敢に取り組んでまいります。
今年の干支「乙巳」の乙は草木がしなやかに伸び、巳は強い生命力と知恵を持ち、脱皮を繰り返す「再生と繁栄」の象徴と言われております。本村と皆様にとって安寧で生命力と繁栄に満ちた年となりますよう、心から祈念申し上げますとともに、一層のお力添えを賜りますよう、お願い申し上げまして、年頭のごあいさつといたします。

東成瀬村長 備前博和