- 発行日 :
- 自治体名 : 山形県新庄市
- 広報紙名 : 広報しんじょう 令和7年2月号
――協力隊活動を通して感じていることを教えてください
富澤 大崎市では、デジタル市役所を進めていることから、高齢者向けにスマホ教室を開催していますが、インターネットやスマホの使い方の下地が無い方だと、理解が追い付かないこともあります。こういったところで、アナログからデジタルへの時代の過渡期を感じています。
磯部 世代によってはデジタル機器を使えない人もいますよね。観光デジタルマップの実施に当たっては「使えない人がいるか」はあまり気にしませんでした。問い合わせなども無かったので、問題無かったとは思いますが、利用者と運営者の双方の配慮は必要だと思います。
渡辺 私もSNSに投稿するなどして、こけしを若い世代にアピールしていますが、活用について疑問をもたれることがあります。デジタルを活用して、伝統工芸の技や美しさをより多くの方へ発信できるという良さを、共感いただけるように、活動を継続していきたいです。宮本さんはどうですか?
宮本 デジタルに関することではありませんが、織り作業は隊員がメインで行っているので、帰郷された先輩隊員に教わりながら活動しています。新庄亀綾織は歴史的に、資金難で途絶えて…復活させて…を繰り返しているので、「持続可能な事業継承の形」が必要だと思っています。
渡辺 そう考えると、協力隊としての「3年間」は、長いようで短いですよね。
富澤 いかに地域の方とつながり、事業を興(おこ)していくか、地域を盛り上げていけるかが問われますね。
――最後に、皆さんにメッセージをお願いします
宮本 着任3年目、あと数カ月で退任となります。春には今よりも広い工房へ移転し、ショップも開店します。今後も新庄亀綾織を守り、伝えていくために頑張りますので、ぜひ遊びに来て応援してください!
磯部 縁があり移り住んだ新庄をよりよくしていくために、「新庄まつりだけ」と言われないような観光コンテンツづくりを進めていきたいです。2月のエコロジーガーデン雪まつりでは、山形県内初となる雪上バブルボールを実施。また、今後道の駅になる予定のエコロジーガーデンの北側エリアでは、園芸事業もやりたいと考えています。地域のために今後も活動していきますので、応援をよろしくお願いします!
富澤 演劇スキルを生かした心のケアや自身の魅力の再発見、高齢者と若者が交流する場の創出などに取り組んでいきたいと思っています。また、大崎市の自然を生かした心のデトックスなど、市内外の方々を巻き込んで魅力を伝えていきたいと思います!
渡辺 こうやって県境を越えて交流したことで、地域内外の視点で、お互いのまちの良い所や課題などを見つめ直すきっかけになりました。また、今後の活動への活力と勇気をもらいました。それぞれの地域を盛り上げるために「頑張っている人がいる」ことを知っていただき、応援していただけたら嬉しいです!
地域の宝を守るために、地域に飛び込んで活動している協力隊の方々。地域とともに、地域を興していくために、皆さんの応援をお願いします!