くらし かねやま元気なまちづくり委員会

7月31日、役場町民ホールでかねやま元気なまちづくり委員会が開催されました。この委員会は各分野で活躍され、多くの経験をお持ちの皆さんから「町が元気になるためのアイディア」や「町の強み」についてご意見をいただき、まちづくりへの反映を目的としています。今回いただいたご意見のいくつかを、次回(9月)の委員会でより掘り下げていく予定です。

■町長あいさつ(町の取組)要旨
昨年来、町制施行100周年を記念し、町民の皆さんからご協力をいただきながら多くの記念事業を実施できた。また、防災情報アプリを搭載したタブレットを希望する全戸に配付し、イベント情報など有益な情報も適時に発信している。教育分野では、統合4年目となった小学校をはじめ、幼・中・高とも概ね順調に推移。新南金山校では「地域みらい留学生」制度を活用し、昨年度3名、今年度4名の県外生が入学。学校と地域の活性化が図られている。限られた財源を工夫し、今後とも町民の健康づくりの推進を図っていく。ホットハウスカムロは、新たな施設としてR9年秋口頃までに完成させたい。また、ホテルを含むグリーンバレー神室施設群と街中交流施設(マルコの蔵等)については、新たに後継の指定管理者を選定していく。「保育料の完全無償化」と「小中学校の学校給食無償化」等を実施し、子育て支援をより拡充。昨年7月の豪雨で被災した箇所の災害復旧事業もしっかりと実施していく。災害時の避難所用資機材を整備するなど、安心・安全に関わる事業にも取組む。町は少子化、人口減少下といった現状にあるが、町に活力を与えられるよう皆さんから知恵とアイディアをいただきたい。

■人口 ※令和4年11月末には人口が5,000人を割る
令和7年6月末時点で 4,624人

■予算 ※前年度比較4.3億円増(9.4%増)
50億6,100万円の一般会計の当初予算を編成

○主なハード事業
非常用電源装置設置整備事業金:2億5,867万円
山中校舎棟天井照明LED化事業:5,391万円
IP告知放送スピーカー機能向上事業:3,960万円
GIGAスクール端末購入委託事業:3,094万円
役場第2庁舎(旧荘銀支店)整備・管理事業:1,969万円
金山校みらい留学生学生寮整備事業:2,942万円

○主なソフト事業
子どものための教育・保育給付費負担金:1億5,253万円
学校給食共同調理場運営事業:7,636万円
育児支援事業(出産祝金、家庭育児支援金):1,247万円
デジタル化推進事業:5,061万円

■公募等によって選出された8名の委員のみなさん
[松田]人口減少が長年続いている中で、そろそろ逆転の発想を持ちたい。「低収入でも楽しく暮らせるまちづくり」を掲げ、不便を楽しむ発想が必要。例えば、バス停を少し遠くに置いて歩くことで健康を促進したり、農業を通じて半自給自足の生活を実現したり雪処理で汗をかくことも健康に寄与する。アイディアを出せば何かできる。町の施設に名言を掲示するのも良い。仙台育英高校野球部、須江監督の「人生みな敗者復活戦」という言葉や、スキージャンプの葛西選手の「ジャンプは逆風がチャンス」という言葉。見たい景色と見える景色は違う。75歳になり、今自分が出来る事を精いっぱいやり切ろうと思う。

[鈴木]茶道を始めて60年が経ち、お茶を通じた人とのふれあい方に昔との違いを感じている。お茶は形から入るもので、形が整えば思いは乗るもの。これまで小中高生に指導してきたが、スマホの登場以降、便利さを否定するつもりはないが、400年以上の伝統や心構えをどう伝えるか悩む事がある。スマホやインターネットは日々進化しており、自分もそれらを理解しながら生活しようとしている。そろそろ静寂の境地になっている時分だが、未だにわびしいところを右往左往している。

[長倉]先日、町の花、鳥の話題になったが、勉強不足もありカタクリはどこで見られるのかと思った。研究熱心な友人はあちこちで見られることを教えてくれたが、どこで見られるかわからない人のため広報などで情報を提供してほしい。人口減の問題はどこの市町村も同じ。大事なのは、進学で町を出た子どもたちがどれだけ戻ってくるか。もっと仕事があれば若い人たちが帰ってくるのではないか。町の空き家対策も気になる。廃屋になる前に手を打つことはできないか。

[阿部]松田順一さんの話に共感を覚えた。新しい楽しみを見つけながら、幸せな暮らしを実践できたらよい。経験豊富な人々の活用の提案があった。地域には、いろんなこと知っていても、遠慮して自分からは名乗り出ない人が多い。町の事業などで大いに活用したらよいと思う。町長さんの説明で、町の施策としていろんなことやっているのだとあらためて思った。全面的に頑張っていただきたい。

[石井]平成元年に家族で夫の出身地である金山に来た。太平洋側出身の自分には冬、雪がたくさん降っているのがとても嬉しかったことを今も忘れられない。あまりにきれいな雪に感動してかまくらを作った。この「雪」を発信してはどうか。地元にとっては迷惑で邪魔な雪でも、見たことがない人にはとても魅力的なもの。スキーやスノボ好きな人が移住してきたらいい。

[矢口]かつて「変化の気づきアンケート」を通じて、住民が時代や村の変化にどれだけ気づいているかを調査した。経済的な豊かさや心の豊かさについての意識を探り、有屋地域の人口ピラミッドを参考に、理想の村の姿を考えた。過去の80代・90代はもっとパワフルだった。地域行事に喜んで参加していたが、現在の高齢者は意識が変化しているように感じる。どう誘導し、楽しんでもらえるか、そういう目線で行事を組んでいる。また、町の学校統合やグリーンバレー神室の件など、問題はいつも唐突に出されてきた。先んじて変化をとらえ、議論する姿勢が大事だと思う。不動橋付近の竜馬山の景色は迫力があり、6月から7月には蛍が見られるため、観光資源としての整備を期待している。

[押切]冬の竜馬山には庄内地方からも多くの人が訪れるほど人気がある。また、神室山には自身もほぼ毎週土曜、日曜に行っており、県外からも多くの訪問者がある。有名なトレイルランナーである須賀さんがイベントを企画し、400人もの参加者を集めている。私も協力して町の自然資源の魅力を伝えていきたい。また、稽古ごとが減少している中で、師弟関係の重要性を感じており、若い人にも習い事を勧めたい。金山は職人の町でもあった。金山住宅の模型や昔の大工さんが使った道具などの展示があっても良い。若い人が昔の経験のある人から教わる機会や交流の機会を設け、豊富な知識を継承してほしい。

[西田]町づくりは人づくり。挨拶や会話から人が繋がるが今は挨拶運動が薄れている。「作物を作らんとするものは根を作れ」「根を作らんとするものは土を作れ」と言う。子どもは親だけではなく周りの人や地域の人が育ててくれた。今の親は自身の体験が少なく、知識もやる気も不足しているように感じる。だから子どもにも教えられない。グリーンバレー神室のキャンプ客が増えているようだ。キャンプファイヤーを町でやってみたらどうか。農業や山車作りもいい。よその人を事業に巻き込むことで活性化につながる。逆転の発想を前向きに。